レース回顧 〜大阪杯〜
重賞2連敗、しかも両方惨敗です。
馬場状態は稍重。
平場のレースから各騎手は内を避けていました。
おそらく本当に内はあまり伸びなかったのだと思いますが、
逆にメインまでに外が荒れてくる結果にもなったと思われます。
また、各騎手の外を通りたい意識が強く出ることになり、直線入り口は外に広く膨れました。
外に出すのは通常、他の馬が壁にならずにいい馬場を通る利点がありますが、距離は長く走ることになります。
内は逆に距離ロスは少ないですが、馬群に飲まれたり、馬場が荒れていれば伸びにくいです。
今回、稍重を意識するあまりに外に出す馬が殺到してごちゃつくというデメリットばかり目立つパターンになりました。
思えば2017年の天皇賞・秋、不良馬場で出遅れたキタサンブラックが
直線入り口で各馬大外に回ったところを内を突いて一気に先頭に立ちました。
こういった動き、判断が騎手の腕なのだと感じます。
1着アルアインは昨年と同じような位置どりから粘り強く制しました。
何かを変えた、変わったというよりは、いつも通りの競馬をして勝てましたという印象です。
2着キセキですが、今日はエポカドーロがハナに立つ展開。
ハナが取れずに誤算という感じでもなかったですね。
予想ではキセキを切った理由として、阪神芝2000mは内回りでコーナーで加速しにくいため、
東京と同じような競馬が難しいとしました。
キセキは同じ先行でも違った味を出したように思えます。
実際にハナに立ったエポカドーロは大敗しています。
大敗とまではいかないまでも、キセキがハナに立つ前提で予想して厳しいとしていました。
川田騎手の好騎乗と言えると思います。
また、3着に入ったワグネリアンの福永騎手も好騎乗。
ワグネリアンは外を回す競馬をする馬で、唯一馬券に入れなかった皐月賞は内枠から外を回すことになり、
今回も同じ展開になると予想しました。
結果は前述の通り外がごちゃつく展開となり、
ワグネリアンのみ内を突きました。
その結果、他の馬に邪魔されることなくスムーズに最短距離で走ることができました。
ワグネリアンが内から抜けてくる競馬も出来るようになったかどうかは疑問ですが
外が渋滞すると読んで内での勝負を選んだ福永騎手の好騎乗です。
4着マカヒキは本当に残念です。
スタートは悪くなかったですが後ろに下げて大外を回しました。
それでも4着に来たのですから調子は良かったと思います。
イン付きが得意とされている岩田騎手らしくない競馬。せっかくの内枠がもったいなかったです。
騎手は皆プロであるため、予想において普段鞍上の実績はあまり気にしない方ですが、
(騎手の特徴は気にしますが)
今回は馬の力を信じて、一番得意な形の競馬をしたアルアインの北村友一騎手も含めて、
騎手の腕が結果に表れたレースだったと思います。
もしかしたら馬場が悪いほど、騎手の腕が試されるのかもしれません。