RM_horseの競馬コラム

RM_horseの競馬コラム

競馬についてあれこれ書きます。

天皇賞・秋“願望”【2020年】

 

今回の天皇賞・秋予想ではなく“願望”です。

と言っても各馬の分析はしていきますので

印や買い目よりも考察の部分が大事です。

 

このブログは常に考察を重視していますが

特に今回は示す印や買い目は無視でいいです。

 

 

・コース解説と枠順

▪️コース解説

競馬ラボさんのコース解説です。

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出典:競馬ラボ様

東京競馬場 芝2000m | 全競馬場コースデータ | 競馬ラボ

 

画像の通り、変わったコース形態をしています。

半周コースとは言えないけれど、1周コースではない。

3/4周コースとでも言えるでしょうか?

 

実態は半周コースに近く、

東京の1600mや1800mで実績のある馬の好走が多いレースです。

天皇賞・秋マイラーでも走ると言われているのはこのためです。

例えば同じ2000mの大阪杯なんかはマイラーには厳しいですが、

高速馬場とコース形態でマイラーでも距離を持たせることができます。

 

枠の有利不利に関しては、スタートしてすぐに2コーナーに入るので

外枠は外を回されるか先手を取るのに脚を使うので不利です。

しかし、今年の天皇賞・秋は12頭立てですので、

あまり外枠も気にする必要はないかもしれません。

 

そして、通常の良馬場なら内枠は有利ですが、今開催は雨が多く、

内側が荒れていて外差し馬場の傾向も強かったのでなんとも言えません。

ですが、この開催から一部仮柵が設置され、

Bコースに変わるという側面もあります。

 

枠に関しては土曜日の傾向を見た方が良さそうです。

 

▪️枠順

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現役最強馬アーモンドアイを含め、

G1馬7頭、重賞勝利馬は12頭中11頭と

少数精鋭なメンバー構成となりました。

 

 

・予想のポイント①:キセキは逃げるのか?

このレースの予想のポイントは大きく2つあり、

1つ目はキセキのレースの進め方です。

 

キセキは2年前の天皇賞・秋で3着に好走しています。

この時は初めての逃げをうち、遅すぎず速すぎず

淡々と逃げることに成功しています。

 

その後、逃げ先行馬としてG1で好走を続けていましたが

昨年の有馬記念では出遅れからの追い込み。

今年の春は折り合いを欠くシーンが目立ちました。

ここ2走は大きな出遅れはなくてもあえて下げて、

後方からの追い込みで連続2着と好走しています。

おそらく折り合い面からもそうしているのだと思います。

 

通常ならば後方からの追い込みで好走を続けているのだから

成功例になぞって今回もポジションは後方になると考えます。

 

しかし、調教を見ると1周前で坂路単走で52秒台。

最終追い切りは併せ馬でしたが坂路です。

どうやら今回は坂路で調整してきているようです。

 

これまでもほぐす程度や最終追い切りでサラッと追う時に

坂路を使うことはありましたが

いつもはCWで6Fもしくは5F追いで調整してくるのが

キセキの調教パターンでした。

 

それが今回は坂路調整というのは

逃げる前兆なのかもしれないとも考えています。

もしくは脚元に問題があり坂路でしか調整できないかのどちらかです。

 

もしキセキが逃げるならある程度ペースは流れると思いますが

逃げないならダイワキャグニーかジナンボーの逃げになるので

この2頭はかなりスローペースで逃げます。

 

キセキが逃げるのか、逃げないのか、

予想の重要なポイントだと考えています。

 

 

・予想のポイント②:クロノジェネシスの取捨

そしてクロノジェネシスの取捨は、

馬券を買う上で最大のポイントだと思います。

 

クロノジェネシスは父バゴ、母クロノロジストという血統です。

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出典:JBIS サーチ様

血統情報:5代血統表|クロノジェネシス|JBISサーチ(JBIS-Search)

バゴはフランス生産馬であり、現役時代は凱旋門賞を制して

引退後に日本で種牡馬入りしました。

代表産駒はクロノジェネシス菊花賞を制したビッグウィークで、

G1勝利はこの2頭のみ。

 

バゴにある日本の主流血統であるアメリカ系の血は

Halo(ヘイロー)くらいでしょうか?

(Haloはサンデーサイレンスの父)

欧州色が強い種牡馬で、あまり高速馬場にはフィットしません。

東京の芝が得意なバゴ産駒は私の記憶ではいません。

なので特に芝の重馬場で買えるような種牡馬です。

 

クロノジェネシスも例外ではなく、

G1を勝利したのは秋の京都の稍重馬場で行われた秋華賞

梅雨時期で芝が重い宝塚記念の2つです。

 

それならば高速馬場の代表である東京競馬場での天皇賞・秋

クロノジェネシスには合わないだろう。

私も当初はそう考えていました。

 

しかし、この馬を単にバゴ産駒と考えるのはいかがなものか?

と考え直しました。

 

ポイントは母クロノロジストです。

クロノロジストはクロノジェネシスだけでなく、

もう1頭G1馬を産んでおり、その馬はノームコアです。

ノームコアの父はハービンジャーで、やはり欧州血統の種牡馬です。

バゴ産駒ほどではないですが、ハービンジャー産駒も

高速馬場よりはタフな馬場で力を発揮するタイプです。

 

しかし、ノームコアのG1勝ちは2019年のヴィクトリアマイルで、

現在も破られていない1分30秒5のレコード勝ちでした。

そんな超高速馬場を、しかも父ハービンジャーで勝ってしまいました。

母クロノロジスト恐るべしです。

 

そしてクロノジェネシスの戦績を振り返ってみても、

東京の高速馬場が不得意ということはなさそうなのです。

2歳時にアイビーSを上がり32.5で勝利。

3歳時にもクイーンCを勝利しています。

オークスでは1枠の有利はあったものの、3着には来ています。

以降はタフな馬場での出走が多かったものの

大阪杯でも2着に好走しています。

 

この大阪杯での2着というのが重要な要素であり、

バゴ産駒らしくタフな馬場だけ得意としているなら

良馬場で時計も速い大阪杯はもっと着順が悪くてもいいはずです。

 

少し前にサトノクラウンという、欧州系の血統の馬がいましたが

古馬になってからは雨が降ってタフな馬場しか好走しないという極端な馬でした。

宝塚記念香港ヴァーズで勝っているにも関わらず

良馬場の大阪杯ジャパンカップでは掲示板にも入れないほどでした。

 

ですが、先述の通りクロノジェネシス

良馬場の大阪杯でも好走しており、もしかしたら

水陸両用ならぬ、軽重両用の馬かもしれません。

なのでここで好走する可能性も十分あると思います。

 

しかし、この馬の最も得意な舞台は、

やはり時計のかかるタフな馬場でしょう。

前走の宝塚記念での圧勝がそれを物語っています。

天皇賞・秋がベストな馬を逆転するまではいかないとは判断しています。

 

馬券の理想を言えば、ベストではないここでは着外に負けてもらって、

適性が向きそうな有馬記念で人気が落ちたところを狙いたいのです。

そのため、ここではクロノジェネシスは買わずに

有馬記念では厚めに買おうと思っています。

 

なので今回は予想ではなく「願望」なのです。

好走の可能性をわかっていながら、

今後、馬券的に理想の展開になってほしいのです。

 

 

・1年越しの本命ダノンキングリー

クロノジェネシスが着外になる願望を書きましたが、

わがままながらもう一つ願望があります。

それはダノンキングリーの勝利です。

 

ダノンキングリーは父ディープインパクト、母マイグッドネスという血統で、

母父はStorm Catストームキャット)です。

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出典:JBISサーチ様

血統情報:5代血統表|ダノンキングリー|JBISサーチ(JBIS-Search)

ディープインパクト×Storm Catは非常に相性の良い組み合わせであり、

同様の組み合わせはキズナサトノアラジンリアルスティールなど

G1馬も数多く出しています。

先日無敗の三冠馬となったコントレイルも母にStorm Catを持っています。

そして顔ぶれを見てもわかるように、東京競馬場との相性も抜群です。

 

血統背景もあり、これまでダノンキングリーが

東京に出走してきたレースは全て本命にしています。

まず、3歳春の共同通信杯のパフォーマンスは凄まじかったです。

2歳王者アドマイヤマーズが逃げる展開で、直線ではジワジワと内から接近すると

残り200mでかわすと追いすがるアドマイヤマーズを振り切り、

最後は流す余裕までありました。

 

適性が向かないと考えて皐月賞は評価しませんでしたが

それを覆す好走を見せて、さらに適性が向くダービーでの本命を決めました。

そのダービーは絶妙なラップを踏んだロジャーバローズを少し捕らえられずに2着も

改めて東京適性の高さを示しました。

この時点で天皇賞・秋での本命を決めていました。

 

天皇賞・秋の前哨戦と思われた毎日王冠でも圧巻のパフォーマンスで

アエロリットやインディチャンプに楽勝。

東京でこの2頭に楽勝するのはアーモンドアイでも難しいです。

 

毎日王冠では人気がかぶったので、

天皇賞・秋単勝にぶち込もうと考えていたら

まさかの天皇賞・秋ではなくマイルCSを選択しました。

相手がアーモンドアイだとしても東京2000mなら倒せると考えていたので

天皇賞・秋に出走しなかったのはとても残念に思いました。

マイルCSではそのショックが尾を引いて、無理やり本命にするも5着)

 

年が明けて今年は中山記念でラッキーライラックに完勝。

大阪杯ではまさかの逃げの手にうって道中絡まれながらも3着と好走。

ベストではない舞台でも高い能力を証明しました。

 

そしていよいよ東京コースでの安田記念に出走します。

もちろん本命で馬券を買うも7着と結果が出ませんでした。

敗因ははっきりしませんが、マイルは追走が忙しいのかもしれません。

ある程度前半はスローで(スローすぎると折り合いが難しいが)

脚を溜めれる方がいいのだと思います。

 

なので予想のポイントにあげた逃げ馬が重要になってきます。

キセキが逃げてもいいですが、暴走気味にハイペースにだけはならないでほしいです。

理想はキセキ以外が逃げることでしょうか?

大阪杯ではダノンキングリーが逃げましたが、

脚を溜めるには逃げない方がいいでしょう。

 

他にも懸念はあります。それは現在の能力です。

安田記念では上がりの脚は伸びておらず、

3歳時のような東京の直線でのスピード勝負は既に出来なくなっている

可能性もありそうです。

 

もちろん3歳時からスピードの衰えはなかったとしても、

アーモンドアイとスピード勝負をして勝てるのか?

と考える人が多数でしょう。

そこは毎日王冠のパフォーマンスを見れば

アーモンドアイにも劣らないと判断しています。

 

 

・各馬寸評

出走各馬の寸評です。

 

1. ブラストワンピース

この馬が得意なのは時計のかかるタフな馬場であり、

東京2000m馬明らかにミスマッチな舞台でしょう。

この後に出てきそうな有馬記念で狙いましょう。

 

2. カデナ

G1では3着以内がありません。

それは後方からの脚質が1番の要因で、

G1クラスになるとカデナを上回る末脚を持っている馬がたくさんいます。

ローカルG3で買いましょう。

 

3. ダイワキャグニー

全8勝を全て東京競馬場であげている東京マイスター。

しかしG1での好走経験はなく、前走も2着ながらもサリオスに完敗。

サリオスと同レベル、もしくは上回るメンバーがここには

ゴロゴロいるわけで、上位を望むのは酷ではないでしょうか。

 

4. ダノンキングリー

上記でたくさん書きましたので割愛。

 

5. ウインブライト

この馬が好走できるのは中山1800〜2000m、それと香港のみです。

東京は未勝利戦で勝ったのみで、それ以外は5戦して全て4着以下です。

休み明けですし、買う理由の方が見当たらないというのが本音です。

 

6. フィエールマン

G1勝ちが菊花賞天皇賞・春の連覇の計3勝で、

現役最強ステイヤーと言えます。

しかし、過去にはスローペースからの

瞬発力にも優れたところを見せています。

その瞬発力が健在であればここでも走れると思います。

ただ、年月も経ち、身体が長距離仕様で出来上がっていると

瞬発力は削がれている可能性もあります。

好走の可能性は十分あると思いますが、

人気なら買いにくいのは本音です。

 

7. クロノジェネシス

上記でたくさん書きましたので割愛です。

 

8. キセキ

予想のポイントにあげた通り、逃げるのか逃げないのか

レースになってみないとわからないところです。

しかし、既に6歳の秋であり、天皇賞・秋で好走するには

もうスピードが不足しているように感じます。

折り合い面では距離短縮は歓迎ですが、

スピードが足りなければ上位は難しいです。

 

9. アーモンドアイ

この馬に関しては特に言うことはないです。

能力は現役最強で、さらに東京は得意です。

追走ペースの面でもマイルよりは2000mの方がいいでしょう。

上記の通り願望の本命はダノンキングリーですが、

アーモンドアイが勝つと考える方が自然です。

 

10. スカーレットカラー

東京2000mに適性はありそうだが、この馬が欲しかったのは

能力の不足を補える内枠。

外枠だと両隣のアーモンドアイとダノンプレミアムと

大外を回してのスピード勝負になり、それでは分が悪いです。

 

11. ダノンプレミアム

非常に評価が難しい馬です。

昨年はアーモンドアイの2着と好走していますが、2歳王者であり、

年齢を考えると大きく成長しているとは考えにくいです。

アーモンドアイを逆転するのは厳しいですが

2,3着は十分あるとは思います。

 

12. ジナンボー

G3では好走できていますが、G1ではクラス負けしています。

キセキが逃げないにしてもダイワキャグニーがおり、

楽逃げも難しいでしょう。

 

 

・印と買い目

◎ 4 ダノンキングリー

◯ 9 アーモンドアイ

 

※買い目

▪️単勝 4

▪️馬連 4−9

 

馬券は上記2頭しか買いませんが、

3着候補筆頭はダノンプレミアム、

次点でフィエールマン

を考えています。