RM_horseの競馬コラム

RM_horseの競馬コラム

競馬についてあれこれ書きます。

本命党と穴党、どっちがいいのか?

 

※このコラムは私見です。これに従うのが正しいとは限りません。

 

 

馬券の買い方のポリシーは大きく2つに分類されます。

上位人気の馬を中心に馬券を構成する本命党と、

人気のない穴馬を買って高額払い戻しを狙う穴党です。

 

私は人気に関係なく勝つと思う馬の単勝を買えばいいじゃないか

と考えているので、どちらでもないことを心がけていますが、

どちらかというと本命党に分類されるのではないかと思います。

勝つと思う馬は大抵人気馬ですからね。

 

今回は本命党と穴党はどちらになるべきなのかを考えます。

結論から言えば、穴党なんて今すぐ辞めてしまえと考えていますが、

(条件付きで例外はあるが)

穴党が全て悪だとは思わないのです。

 

自分自身の思考の変化や、様々な競馬予想を見てきた経験から、

本命党と穴党について考察してみました。

 

 

・私も以前は穴党だった(馬券の買い方遍歴を紹介)

私が今のようなスタイルになったのはここ1年か1年半くらいです。

以前はどちらかというと穴党でした。

 

なぜ穴党だったのかというと、馬券の買い方に由来します。

競馬を始めた当初は、馬連あるいは3連複の5頭ボックスを買っていました。

今のように本命馬を吟味出来るほど知識がなかったため、

軸馬を選ぶことが出来ずにボックス買いをしていました。

5頭にしていたのは100円ずつ買うと1000円になるので、

使った金額の計算がしやすかったためです。

 

しかし、この買い方はあまり良くありません。

正確には単発で買うならOKですが、この買い方だけをするのは良くないです。

 

馬連の場合、人気馬のワンツーで決着すれば10倍を切ることがほとんどで

トリガミになりやすいです。馬連は人気馬が1着にも2着にも入らない時か、

二桁人気のものすごい穴馬が連対しない限りは配当が跳ねません。

 

3連複の場合は小頭数を除けば1,2,3番人気のワンツースリーでなければ

トリガミにはなりにくいですが、的中率が極端に低くなります。

例えば1,2,3番人気をボックスに入れてしまうと、残り2頭しか選べず、

穴馬を2頭選んでも的中率が低いです。

逆に当てにいこうと4,5番人気を選ぶと、当たった時についても20倍程度で

1頭でも6番人気以下が絡むと外れてしまいますから、

的中率も回収率も低いという地獄です。

 

こういった馬券を買っていたため、どうしても全然人気の無い穴馬を入れがちです。

つまり、たまに当たる万馬券で一気に回収しようというものです。

当然のことながら全然当たりません。

競馬場に友達と行って12レース買い、15倍くらいの3連複が1回しか

当たらなかったこともあります。

 

いつか大きいのが当たればいいからと我慢できる人ならいいですが、

その先当たるともわからないので精神衛生上も良くない馬券の買い方です。

 

それに気がついて本命党になれば良かったのですが、

私が辿った道は、

「的中率も回収率も低いなら、当たった時にデカい3連単を買えばいいんじゃない?」

でした。

 

これが本当に良くありません。

当たらないからではありません。(もちろんそれもあるけれど)

当たった時の喜び、快感が麻薬級と言っていいものだからです。

私は3連単で高額配当を当てたことが数回あります。

2つ折り財布が札が入りすぎて折れない、

もっとすごい時は財布に入り切らないこともありましたし、

PATの残高がバグのようにものすごい金額になっていたり、

ということもあります。

 

これくらいになると手が震えます。

意識はしないように考えていても、

また高額配当で手を震わせようと意識をしてしまうものです。

 

この“麻薬”から脱するのに2年くらいかかりました。

私の場合は1レースに使う金額だけは大きく増やさなかったので

大怪我をせずに済みましたが、ここで3連単が当たらないからと

点数を増やしてしまうようだと終わっていました。

 

最終的に脱するキッカケとなったのはこのブログです。

始めた当初は重賞はお祭りだと言って必ず3連単を買っていました。

しかし全く当たらなくて、誰が見てるんだってくらいPV数が少なくても

そんな予想を垂れ流しているのが物凄く恥ずかしくなりました。

 

ある時から3連単を予想の買い目にするのは辞めました。

今年からは単勝を重視するようになりました。

(的中率、回収率はそこそこですが)

ただし、当初単勝を重視しようと考えたのは、

あくまで3連単の軸馬を決める能力をつけたいからであり、

3連単から脱却したわけではありませんでした。

しかし、半年くらいすると単勝で十分満足できる体になりました。

 

今は単勝、ワイドが中心で

人気がありすぎてオッズがつかない時に

ガチガチの3連単を考える程度になりました。

 

なので穴党をやめたいけどやめれない人はブログやSNS等で

予想を発信してみることをおすすめします。

 

 

・穴党は馬券購入をスルーできない

JRAは2場開催で1日24レース、3場開催なら36レースもあります。

これが土日にあるわけで、48レースまたは72レースもあるわけです。

1レース1000円しか買わなかったとしてもかなりの資金が必要です。

 

そこで、当てる自信のあるレースだけを購入するという方法があります。

当然、全レース買う必要はないですから、自信がない、

どの馬を買ったら良いかわからないレースはスルーすればいいのです。

 

しかし、穴党はなかなかレースをスルーできません。

なぜなら本命党はスルーによってリスクを回避できると考えがちなのに対し、

穴党は大儲け出来るチャンスを逃してしまうと考えがちだからです。

 

そして、1回のハズレにも鈍感になってきます

少々乱暴な表現ですが、数打ちゃ当たるがモットーですから

逆に言えば数をこなさないと当たらないということです。

だから自信のないレースも

「もし高配当の馬券を取り逃がしたら嫌だなあ」

スルーが出来ずに何でもかんでも穴馬絡みの馬券を買ってしまいます。

そうしていつしかハズレることが当たり前になり、

予想も雑になってきます。

こんな感じで馬券の購入費用はかさんでいきます。

 

あと、穴馬予想をうたうコンテンツではよく、

「人気馬同士での堅い決着なら外れて仕方がない」

としていますが、あれはエンターテイメントです。

穴馬が激走しそうなレースを見分けて買う方がいいに決まっています。

鵜呑みにするのは危険なフレーズです。

 

 

・穴馬のいいところを見つける思考は重要

といったように穴党を否定するようなことを書き続けてきましたが、

悪いことだけではありません。

むしろ馬券人生で一度は穴党である期間があるべきだとすら考えています。

 

人気のない馬を買うには何かしらの理由が必要です。

調教がいいとか、血統が向いているとか

他にもいろいろあると思います。

そのポジティブ要素は当然ながら人気馬にも使えます。

 

そして穴党は人気馬の買えない要素も常に考えています。

おそらく本命党以上の着眼点を持っています。

 

真剣に穴党でいる人は、本命党よりも広い視野を持ち、

出走馬を隅々まで眺めていると言えるでしょう。

 

本命党の人が積極的に穴党になれと勧めるわけではありませんが、

穴党の人は競馬予想の奥深さをより感じていると思いますし、

参考にすべきだと思います。

 

 

・穴党で頻繁に当てているのは“持っている”人

ここまで穴党なんてやめた方がいいという内容を書いてきましたが、

世の中には穴党なのに頻繁に馬券を当てている人がいます。

そういう人はあるものを持っています。

もちろん運も必要ですが、ここで言いたいのは運ではありません。

以下に3種類の持っていなければいけないものを記します。

 

①広めに買える資金

1つ目は言うまでもなく資金です。

穴を見抜く能力が高くても、単複以外なら相手が必要です。

私が穴党だった頃、穴馬の激走を見抜いていたのに、

相手を買っておらず高額払い戻しを逃したことが何百回とありました。

穴馬が激走した時に馬券を逃してはいけないのです。

たいてい穴党が狙っているのは払い戻しの大きい3連系の馬券ですので

点数を広めに買うために資金は必要です。

3連単なら少なくとも100点くらいは欲しくなるのではないでしょうか?

1点100円でも10,000円超えます。1レースで10,000円です。

前述の通り、穴党は高額払い戻しの機会を逃さないように

レースをスルーせずに買えるだけ買いがちですし、

長いこと当たらないなんてこともザラですから、

資金は非常に必要になるでしょう。

 

②馬柱を眺めるだけでは見えてこない要素を見る能力

人気というのは何で決まるでしょうか?

いろいろありますが、重要な要素は実績、近走の成績、内容です。

これに加えてコースや距離、馬場の得意不得意で多少上下します。

このあたりだけを見ていては、穴馬にはたどり着きません。

では何を見ているか?

 

代表例は調教。これは絶対的、相対的なタイムだけではなく、

過去のその馬の調教過程と比較して調子はどうか、

重賞になれば動画もあるのでフォーム等も見ています。

変わり身を見ることができるツールです。

 

次に使用している人が多いのは血統です。

ディープインパクト産駒が芝の中距離で強いとか

サウスヴィグラス産駒がダートの短距離で強いとか

そういうレベルのものは人気に反映されますから、

もっと詳細な、5代血統表を見ないとわからないレベルのことです。

もちろん馬の能力が優先ですが、コースや距離、馬場等の

適性を見抜くにはいいツールであり、穴馬も拾いやすいです。

 

そしてまだまだ競馬ファンにも浸透していない馬体や返し馬

しっかり見える人は非常に人気のない穴馬を拾える可能性もあります。

 

要は人とは違う見方をするのが穴馬を拾うコツなので

そういうのを探せる人が穴馬の激走を見抜いているのです。

これができる人はトラックマンくらいではないでしょうか?

 

③予想をする時間

そして、穴馬を探すには時間が必要です。

普通に働いている人、勉強している人なら、

空いている時間のほとんどを穴馬を拾う分析に注ぎ込んでいないと厳しいでしょう。

重賞だけとか、メインレースだけとかなら可能ですが

平場込みで穴馬の予想するにはかなりの時間が必要です。

 

 

・結論:人気に左右されない予想が理想

上記のように穴党はお金もかかるし、

儲かるにはいろいろ“持っていない”といけないので

普通の競馬好きなら穴党にはならない方がいいです。

 

ただし、たまにビビッとくる馬が人気なかったりすることがあります。

この馬強そう(ここなら走りそう)なのになんでこんなに人気ないの?

という現象が起こります。

そういう時は人気がないことで嫌わずに買ってみましょう。

買わずにその馬が走るとものすごい後悔します。

 

自然に選んだ馬がたまたま穴馬なら、

全く買うことをためらう必要はありません。

危険なのは人気のない馬からあえて買おう、

走ることはわかっているけど人気があるから避けよう

という発想です。

 

逆に自分にはわからないけれど、なぜか人気しているという馬もいます。

それはせいぜいおさえまでですかね?

(自分の場合はそういう馬ほどよく来ますが・・・)

 

私もこの人気なら買いとか、人気があるなら切ってしまうとか

人気を全く考えない予想はなかなか出来ないですが、

理想は人気に左右されない予想です。

 

そういう予想を心がけてみましょう。