RM_horseの競馬コラム

RM_horseの競馬コラム

競馬についてあれこれ書きます。

笠松競馬は既に買う方が悪い

 

少し前のニュースですが、取り上げておきます。

 

笠松競馬の騎手や調教師など約20人が、

総額3億円超の申告漏れを指摘されていた問題です。

 

本件、ただの申告漏れではなく、

2億円分は他人名義で馬券を購入し、その的中による利益を

未申告だったものです。

 

笠松競馬関係者、申告漏れ 騎手ら約20人、計3億円超 | 共同通信

出典:共同通信

 

事実であれば、競馬法で禁じられている馬券購入をしており、

インサイダー、はたまた八百長の可能性が高くなります。

しかも上の記事には「修正申告済み」の文言があり

少なくとも馬券購入に関しては事実で間違いないと思われます。

 

本件に関しては、岐阜県の吉田肇知事が

三者委員会を設置して調査する方針を明らかにしました。

笠松競馬の騎手や調教師ら申告漏れ 岐阜県が第三者委設置、調査へ(ぎふチャンDIGITAL) - Yahoo!ニュース

出典:ぎふチャンDIGITAL

 

まずは全容を明らかになってほしいというのが

笠松競馬ファンの願いでしょう。

 

 

・2020年には騎手、調教師の馬券購入で警察の捜査

笠松競馬の関係者が馬券購入の疑いをもたれるのは

今に始まったことではありません。

2020年の6月には、騎手と調教師が馬券購入の疑いで

警察に捜査されていることが判明し、

8月には調教師1名、騎手3名が突然引退しました。

引退の理由は公表しませんでしたが、

上記の捜査と関連があることは誰の目にもわかることでした。

 

さらに、引退した騎手の中に中央競馬でも騎乗経験が豊富な、

笠松のトップジョッキーである佐藤友則騎手が含まれていたことから、

中央競馬しか見ない競馬ファンにも認知される事件となりました。

 

この時、特に総括もせずに上記の4名の引退だけで済ませて

競馬開催を続けていた笠松競馬ですが、

今回のニュースで不正の疑惑が解消されていないことが露呈しました。

 

 

・どんどん出てくる笠松競馬の腐敗した面

今回のニュースが出てきてから、

次々に笠松競馬の腐ったところがさらに報じられています。

最も「終わってるなあ」と感じたのはこれです。↓

馬主の一人は昨夏、組合職員に電話し、4人以外で馬券を買ったとされる人たち3~4人ほどの名前を挙げたという。「組合側からは『警察じゃないので』と言われた」と話す。

出典:朝日新聞DIGITAL

騎手らの馬券購入、実名告発を軽視「警察じゃないので」(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

 

なんと、馬主からの情報提供を無視していたのです。

警察に持っていけ、ワシは知らんということです。

これにより笠松競馬を運営する組合も、

不正を是正する気はさらさらないこと、

不正な馬券をファンに向けて発売していても平気なことが

明らかになったといっていいでしょう。

 

上記記事では組合は昨年9月〜10月に騎手、調教師、厩務員に聴取して

馬券購入はないと結論づけたとありますが、

「馬券買ったことありますか?」と聞かれて

正直にありますと答える奴がいるわけありません。

 

そして、馬券購入はインサイダー情報を活用した、

という報道もされています。

複数の笠松競馬関係者によると、「人気馬だが今回は脚が痛い」「出走予定だが鼻血がでている」といった情報を騎手や調教師のグループで共有。他人名義の銀行口座で馬券購入を繰り返していたという。

出典:朝日新聞DIGITAL

騎手ら3億円所得隠しか 脚痛い、鼻血…馬の情報を悪用:朝日新聞デジタル

まあ単に馬券購入したというわけではないですよね。

騎手や調教師、厩務員の馬券購入は違法なので、

リスクに見合う確実な手法を取りたいですからね。

 

もっとエスカレートすれば、人気馬に騎乗した際に

わざと着順を落とすといった、いわゆる八百長行為になります。

実際に八百長が横行していた可能性は十分にあるでしょう。

 

そして、笠松競馬の“ゆるさ”を指摘する記事もあります。

「また笠松か…」良くない話を度々耳にする競馬場「ゆるい面たくさんある」の指摘も【笠松競馬】(中日スポーツ) - Yahoo!ニュース

出典:中日スポーツ

不正が起こる土壌はあったということです。

 

 

上記の記事を見ると、

笠松競馬は腐敗しきっている

という印象しかありません。

 

そして、これだけ内部が腐っていると、

組合もグルだった可能性も否定できないと感じます。

三者委員会の調査対象は組合にも広げるべきですね。

 

 

・存続か、廃止か

笠松競馬は存続の危機ですらあると思います。

少人数の悪い奴がやらかした不正な馬券購入ではなく、

人数が多いため、大規模な組織的犯行であることが示唆されています。

さらに組合の自浄作用も上記の通りありません。

 

笠松競馬は廃止すべきだ、許せない

とは思っていませんが、

客観的に見て今の笠松競馬の社会的信用がゼロに近いため、

ファンはもちろんのこと、自治体の理解が得られないのではないでしょうか?

違法行為が行われるとわかっていながら続ける理由がないですし。

 

存続するにしても徹底的に膿を出し切らなければなりません。

インサイダーなのか、八百長なのかも重要ですし、

馬券購入に関わった騎手、調教師、厩務員は全て警察に突き出し、

不正に関わった馬主がいれば永久追放し、

さらに組合は職員を総取り替えくらいしないといけないでしょう。

 

これだけの結論が出るには相当な時間はかかるでしょう。

1ヶ月や2ヶ月で笠松競馬は変わったな、クリーンになったな、

と思わせる結論にはならないでしょう。

そして、膿を出し切った後に競馬が開催できるだけの人材が、

果たして残っているのでしょうか?

 

今回の件、不正に関わっていない関係者、馬主、

そして馬は本当に気の毒です。

ただ、その気の毒な人馬のために

玉虫色の結論を出してはいけないのではないでしょうか?

 

 

・もう「買う方が悪い」

ここからは私の感想です。

 

笠松競馬はもともと馬券を購入したことはほとんどありませんでした。

私は中央競馬を中心に競馬を楽しんでいますし、

中央競馬地方競馬の最大の繋がりである

ダートグレード競走(地方交流重賞)は笠松にはありません。

なので、数年前に別の地方競馬を見に行ったときに

同時に開催していた笠松競馬を少し買ったかな?という程度です。

 

元から買っていないですが、仮に開催が再開されたとしても、

笠松は変わったなと思わない限り、買うことはないと思います。

 

よく、レース後に「八百長じゃねーか」と文句を言っている人が

競馬場、WINS、またはTwitter上にいますが、

八百長だと思うなら買わなきゃいいじゃん」

と思うのです。

 

笠松競馬は八百長だと思うので買いません。

これで終わりです。

買わなかったら文句も出ませんからそれがいいと思います。

 

これは少し過激な話ではありますが、

昨年の馬券購入騒動の後でも懲りずに馬券を買っていて、

今回の報道を見て「裏切られた」と考えているのはバカだと思います。

 

たまに馬券のインサイダー情報の提供をうたって、

情報提供料としてお金を騙し取られる詐欺事件がありますが

はっきり言って騙される方も問題ありじゃないですか?

それと同じでこの期に及んでまだ馬券買ってたの?

という印象しかないんですよね。

 

笠松競馬は既に「馬券を買う方が悪い」

そう結論付けます。