JRA 給付金受給の調査結果を報告
何度もこの話題で申し訳ございません。
ですが言っておきたいことがあるので書かせていただきます。
JRAが給付金の受給に関する調査結果の報告をリリースしました。
人数や金額の詳しい調査結果は以下の通りです。
調教助手、厩務員で合わせて133名、調教師は19名、
そして、危惧していた通り、騎手にも給付金の不正受給者がいました。
総勢13名と、騎手全体の1割にも及びました。
総勢165名中、163名は返還済または返還手続き中とのこと。
2名中1名は副業に関する申請で、もう1名は休職中とのことです。
副業に関する申請は不正受給とは一概には言えません。
別の記事で該当者は飲食業との話があり、副業とは言えども
かなりの経済的損失を受けたことは容易に想像できます。
給料や貯蓄からの持ち出しがあったかもしれません。
これは正当な給付金の受給である可能性が高いです。
そして休職中の方に関しても、事情がわからないとなんとも言えません。
コロナ禍の影響で病気の治療が遅れたとか、そういったこともあり得ます。
なので上記2名に関しては特に意見はありません。
調査結果を受けてのJRA、調教師会、騎手会のコメントは以下の通り。
日本中央競馬会 理事長 後藤 正幸のコメント
このたび、中央競馬の厩舎関係者が、持続化給付金制度の趣旨・目的を十分に踏まえずに、持続化給付金の申請および受給をしていたことが判明いたしました。これは、あってはならないことであり、中央競馬の信頼に関わる問題となったことにつきまして、お客様ならびに社会の皆様に心よりお詫び申し上げます。
JRAといたしましては、再びこのようなことを起こさないよう再発防止に取り組み、お客様をはじめ社会全般からの信頼確保に努めてまいります。
一般社団法人 日本調教師会 会長 橋田 満のコメント
今般、厩舎関係者の一部が、税理士等の関与があったにせよ、持続化給付金の制度の趣旨を十分理解せず、安直に申請・受給しましたことにつきまして、誠に遺憾であり、深くお詫びする次第であります。
本会として、厩舎関係者に対するコロナの影響は極めて限定的であることを改めて説明し、受給要件を満たさない者は速やかに申請の取り下げや、受給返還の手続をしております。今回の件に関して、本会は規定等に従い厳正に対処し、今後かかることがないよう指導を徹底していく所存であります。
コロナ禍において競馬を支えて下さっている皆様方を、非常に不快なお気持ちにさせてしまいましたことを、本会会長として深くお詫びいたします。
今後、皆様が競馬を心から楽しんでいただける環境づくりに全力を挙げて取り組んでまいります。
日本騎手クラブ 会長 武 豊のコメント
この度、持続化給付金制度の趣旨・目的等を十分理解せずに、一部の騎手が申請・受給を行ったことについて、日本騎手クラブを代表して、心よりお詫び申し上げます。
当該者は、全員すでに給付金の返還を済ませる、又は返還手続きを進めておりますが、今後このようなことが無いようあらためて騎手全員に厳重に注意してまいる所存です。
今後も騎手一丸となって競馬でのベストパフォーマンスをファンの皆様にご提供できるよう日々努めてまいります。引き続き中央競馬をご声援くださるよう心からお願い申し上げます。
当ブログでは何度も書いていますが、給付金の不正受給は犯罪です。
本件の問題が表面化した当初から、JRA、調教師会共に
としており、今回の該当者は不正受給者です。
(上記のような副業で打撃を受けたケースでありながら自主的に返還した人は除く)
不正受給者が逮捕されるかどうかは別にして、犯罪ではあるでしょう。
ですが、上記のコメントにはそういった犯罪の意識をあまり感じません。
まあそうですね。わざわざ自分から犯罪だと申告して
逮捕される可能性を大きくしたくないということです。
それはわかるんですが単なるモラル違反で済ませてはなりません。
返還したらOKではありません。
なぜならそんなことがまかり通れば世の中窃盗や詐欺はやりたい放題だからです。
だから彼らの最も適切な行動は返還に加えて警察への自首なのです。
それがどうしても無理であっても、例えばコロナ禍への義援金を寄付するとか、
社会奉仕活動をするとか、何かやらなければならないことはあるでしょう。
(決して寄付や社会奉仕が罰だとは思っていません)
今回、そのような声が聞かれなかったのに失望です。
そして、JRAの吉田理事の記者説明では詳細に語られています。
まず、処分の可能性については以下のようにしています。
-処分はかなり先になると思われるが、悪質か酌量の余地があるか、判断はどうなるか
吉田常務理事 1回目の調査は調査書提出、2回目の調査は申請、受給した人に対する聞き取り調査を行っている。返還手続き中の方が114人。その方たちがしっかり返すのか、というのがひとつある。(昨年11月の)注意喚起がひとつの境目だと思う。注意喚起があったにも関わらず、申請したという人についてはさらに事情を伺って考えていきたい。
-調教師、騎手に関してはJRAが免許を交付。調教助手などは各調教師が雇用。どのような形で白黒つけていくのか
吉田常務理事 厩舎従業員については労組の就業規則がある。まずは就業規則に基づいて、というのがあるかと。調教師と騎手はそれぞれ調教師会、騎手クラブの会則があり、調教師も騎手もその会員。その会則の中でどういう判断をするのかが一義的にあるのではないか。JRAは競馬施行規程での処分ということにならざるを得ない。(競馬施行規程は)競馬の公正確保上の運用が一番大きなポイント。それぞれの団体での就業規則、会則に基づくものをよく見ながら個別に調査をしないと。今の時点で処分できるかは言えない。出典:極ウマ
まず、注意喚起した後に申請したケースのみ悪質としているようです。
別にどっちでも不正受給には変わりませんが、厩舎関係者は
善悪の分別が小学生レベルにわからないみたいなので
そういうことにしているんでしょうね。
そんなので世間が納得なんてするでしょうか?
そして処分を下すかどうかに関しては要は公正確保が大事で
犯罪しようが関係ないそうです。
いや、今まで公正確保関係なく騎乗停止とかしていただろうと。
人数が多いからってひよってるんじゃないよと。
競馬の賞金の仕組みを詐欺に使ってもお咎めなしって訳がわかりません。
気になったのは主に上記の部分ですが、全文参照した方がいいと思います。
受給者の公表はしないらしいですが、そこは個人的にはどうでもいいです。
騎手や調教師に関してはいずれ明るみになりそうですが。
おそらくこの話題を書くのは最後ですが、
今後も動向は注視していきます。