【2022年】優駿牝馬(オークス)予想
オークスは予想の考え方を詳しく書きます。
同じ考え方でも別の結論になることもあり得ますので、
予想の考え方だけ参考にしていただければ幸いです。
なお、ガチガチの人気馬に印を回しています。
どのローテが強いという話ではない
オークスの2400mは非常に長いです。
かなり異質なレースだと言えます。
オークスの予想ではよく、桜花賞組が強いとか、忘れな草賞の勝ち馬がいいとか
フローラS組もヒモに入れるとか、桜花賞の前のクイーンSの相性もいいとか聞きます。
私はそこまで単純な話ではないと思います。
まずは前走桜花賞を使った馬について考えます。
桜花賞は1600mのレースなので、2400mのオークスとは全く適性が違います。
ですが毎年のように前走桜花賞組から好走馬が出ます。
この要因として
「桜花賞を好走できるほどの完成度があれば、2400mが向かなくても完成度で来てしまう」
のような論調をよく目にします。
私は逆だと思っています。
「どちらかと言えば桜花賞よりオークス向きなのに、完成度で桜花賞を好走した」
のではないでしょうか。
マイルがベストの馬が桜花賞で好走した場合は、オークスで好走するのは厳しいでしょう。
例えば昨年のソダシです。完成度は間違いなくナンバーワンでしたが好走できませんでした。
忘れな草賞やフローラSは2000mなので、ここで好走できた馬は2400mの適性を持っている可能性が高いです。
しかし、桜花賞組より実力が大きく下回ることも多いので、オークスは完成度と適性のバランスで
予想が非常に難しいレースであると言えます。
桜花賞組に2400mの適性が無い馬ばかりであれば、別路線組が優勢になることもありますし、
逆に本来マイルは距離が短いとされる馬が桜花賞で上位を独占したときには、桜花賞組がそのままオークスでも上位です。
例えば過去3年のオークスは桜花賞とは別路線の馬が強かったですが、
2018年のオークスは桜花賞の1〜3着がそのままオークスでも1〜3着になりました。
以上のことは競馬ファンの多くは言われなくてもわかっている内容だと思います。
しかし、言語化している媒体を見たことがなかったので書かせていただきました。
距離適性はどうやって判断するか?
では、3歳春の出走数が少ない段階で、どうやってその馬の距離適性を見分けるか?
正確に見分けることは難しいですが、以下の要素で考えるべきと思っています。
①戦績
②血統、馬体
③脚質
①戦績
まずは馬柱を見て、新馬だろうが未勝利だろうが1800m以上の勝ち鞍があれば注目です。
レースレベルがどうというよりも、牝馬は阪神JFと桜花賞が両方とも1600mのレースであるため、
それに合わせて1600mや1400mのレースを使って、G1を目指す傾向にあります。
にもかかわらず1800m以上のレースを使うということは、距離適性がマイルでは短いと判断している可能性が高いです。
②血統、馬体
戦績を見ても距離適性がわからない場合は、血統や馬体に頼りましょう。
(私は馬体はさっぱりですが)
血統はどちらかと言えば長距離向きの馬を探すというより、
マイル以下の適性だろうという馬を探して消去する方が良いと思っています。
③脚質
戦績もマイルのみで、血統、馬体で判断がつかない時の最終手段は脚質です。
マイルで先行していた馬は2400mの適性は無いことが多いと思います。
逆に後ろから追い込む馬は、距離が延びて追走が楽になって好走するケースがあります。
また、マイルでの追い込み馬は脚を余していることもあります。
よくオークスは差し・追い込みが有利とされているのは、脚質そのものの有利不利というよりは
2400mの距離適性がある馬は今まで差し・追い込みをしていたというのが本質ではないでしょうか。
各馬評価
今回は完成度、距離適性、総合評価の3つを記します。
総合評価のA〜Dの意味は以下の通りです。
A:本命候補
B:相手には抑えておきたい
C:穴党、点数に余裕ありなら抑えたい
D:買えない
これは実際の印と買い目とは異なります。
馬券を買う時は点数を絞るのでこの通りには買いません。
①ウォーターナビレラ
完成度 ★★★★☆
距離適性 ★☆☆☆☆
総合評価:D
重賞勝利経験があり、阪神JF3着と桜花賞2着なので完成度は高い。
しかし、1400mのファンタジーSを勝利しているようにこの馬は1400~1600m向きのようである。
母も母母も短距離馬で、兄弟も短距離馬だった。
距離ロスの少ない最内枠を引いても、2400mは長い。
②スタニングローズ
完成度 ★★★☆☆
距離適性 ★★★★☆
総合評価:D
完成度はこれからといったところだが、重賞を勝っているので現時点でもそれなりの実力はありそう。
距離適性も問題なし。
しかし2か月ぶりにしては調教が軽めでコンディションに問題がありそう。
③アートハウス
完成度 ★★★★☆
距離適性 ★★★★★
総合評価:B
前走の忘れな草賞を好タイムで勝っており、調教も良く動いている。
血統面でも父スクリーンヒーローに母パールコードと明らかに長い距離向き。
人気になっている通り、桜花賞組に対抗できる別路線組はこの馬ではないか。
④ルージュエヴァイユ
完成度 ★★☆☆☆
距離適性 ★★★★☆
総合評価:C
父ジャスタウェイに母父FrankelとどちらもマイルG1を勝っている馬だが、ジャスタウェイ産駒は2000mくらいを得意とする馬が多い。
この馬も追い込み馬で距離は大丈夫そう。
3着のヒモには入れておきたい存在。
⑤サウンドビバーチェ
完成度 ★★☆☆☆
距離適性 ★★☆☆☆
総合評価:D
ドゥラメンテ産駒は距離適性が長めの傾向はあるが、この馬の兄弟はマイラーが多く、
この馬自身もマイルで先行する馬なので、2400mは長い印象。
⑥サークルオブライフ
完成度 ★★★★★
距離適性 ★★★★☆
総合評価:A
兄弟がマイル以下のみの勝ち鞍しかないことは気になるが、エピファネイア産駒で脚質も後ろからなので2400mは持つと考えている。
完成度はメンバー中ナンバーワンで、前走の桜花賞は不利な大外枠からよく4着まで追い込んできたという内容。当然桜花賞からの逆転はある。
⑦ホウオウバニラ
完成度 ★☆☆☆☆
距離適性 ★★★★☆
総合評価:D
オークス3着のビッシュの妹なので距離は大丈夫だと思うが、いかんせん実力がまだ足りていないと考える。
完成度 ★★★★☆
距離適性 ★★★☆☆
総合評価:C
この馬も追い込み馬なので距離は大丈夫かもしれないが、懸念は母父ダイワメジャー。
半兄ヴェスターヴァルトは欧州系の父ノヴェリストをつけても1400mを主戦場としていた。
この馬もマイルがベストの可能性がありそう。
⑨エリカヴィータ
完成度 ★★★☆☆
距離適性 ★★★★☆
総合評価:C
距離適性は問題なし。あとはフローラS組と桜花賞組の実力がどれだけ違うかの話。
この馬に関しては前走内枠から経済コースを通って勝っているので、オークスでも内枠が欲しかった。
⑩ラブパイロー
完成度 ★☆☆☆☆
距離適性 ★★★★☆
総合評価:D
前走の勝ちは馬場と展開に恵まれた感がある。G1では厳しい。
⑪ベルクレスタ
完成度 ★★★☆☆
距離適性 ★★★★☆
総合評価:C
デビュー時から注目していた馬。新馬戦前のCWの調教を見て、オークスで買おうと思っていた。
しかし桜花賞を意識して坂路中心の調教になり、あまり結果を残せなかった。
今回の陣営のコメントが「マイルは少し忙しい」。
新馬戦前の調教見て長い距離向きだなと思っていたので今更の感が強いが、やっと坂路中心の調教から解放された。
楽しみになるのは秋以降だと思うが、ここでもヒモでは買っておく。
完成度 ★★★☆☆
距離適性 ★★★★★
総合評価:C
菊花賞5着のブラックホールの妹なので距離は延びた方が絶対に良いが、前走が負けすぎ。
0.3秒以内に10着までが入線する超混戦の桜花賞で、勝ち馬から1.1秒離されての16着というのは
馬の実力が足りていない可能性が高い。
⑬パーソナルハイ
完成度 ★★☆☆☆
距離適性 ★★☆☆☆
総合評価:D
前走を見ると、かなり有利な展開で逃げても最後は差されてしまったため、距離は2000mがギリギリではないか?
2400mを逃げ切るのは至難の業で、ここは厳しい。
⑭シーグラス
完成度 ★★☆☆☆
距離適性 ★★★★★
総合評価:D
2000mで連勝しているので距離は問題無さそう。
しかし忘れな草賞6着からG1で好走ができるか。
⑮ピンハイ
完成度 ★★★☆☆
距離適性 ★☆☆☆☆
総合評価:D
ウォーターナビレラと同様に距離はマイルまで。
⑯プレサージュリフト
完成度 ★★★☆☆
距離適性 ★★☆☆☆
総合評価:C
父ハービンジャーに母父ディープインパクトなので、それだけ見ると距離は問題無さそうだが、母も兄弟も全てスプリンター。
半姉オールアットワンスは昨年のアイビスサマーダッシュを勝っているほど。
追い込み馬なので距離は気にしないかもしれないが、血統的には2400mは疑問。
⑰ニシノラブウインク
完成度 ★★☆☆☆
距離適性 ★★★★☆
総合評価:D
距離は問題無さそうだが、大外枠を引いて挽回できるほどの実力は無さそう。
⑱スターズオンアース
完成度 ★★★★★
距離適性 ★★★★☆
総合評価:A
前走は展開が向いた結果ではなかった。むしろ直線で不利を受けたほどで、スムーズに走れたウォーターナビレラを差し切ったのは着差以上の実力差があった。
懸念は使い詰め。疲労の問題さえなければここでも勝ち切って二冠を達成しても不思議ではない。
印と買い目
◎ ⑱スターズオンアース
距離も問題ないと思います。父ドゥラメンテであることに加え、母も長い距離に対応できそうな欧州系。
外枠も内が荒れた今の馬場状態ならプラスでしょう。
◯ ⑥サークルオブライフ
桜花賞でも本命を打って失敗しましたが、今回も上位評価にしました。
ワイドのオッズがついているので、手堅く当てに行きます。
▲ ③アートハウス
上記2頭に対抗できるならこの馬。フローラS組より実力は上でしょう。
単勝 ⑱
ワイドボックス ③⑥⑱