RM_horseの競馬コラム

競馬についてあれこれ書きます。

日本ダービー予想【2020年】

 

 

しばらく競馬予想を自粛していましたが、

ありがたいことに予想の要望があり、

さらに緊急事態宣言の解除もありましたので

予想を再開させていただきます。

 

なお、ダービーの予想に注力するため、

葵Sと目黒記念は、予想のアップを断念させていただきます。

ご了承ください。

 

 

・コース解説と枠順

まず、競馬ラボさんのコース解説です。

 

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出典:競馬ラボ様

東京競馬場 芝2400m | 全競馬場コースデータ | 競馬ラボ

 

スタートは正面の直線の中ほど。

2400mという長さ、そしてコーナーまでに距離があるので、

基本的にはスローペースになりますが、

スローペースだと後ろから届かないという意識が騎手側にもあり、

ペースが速くなることもありますので難しいところです。

昨年のダービーでリオンリオンが大逃げをしたのも記憶に新しいです。

 

f:id:RM_horse:20200529152145j:image

 

※前走成績は掲載するのは権利的に怪しいと判断したため、

 今回から載せないことにしました。

 

ダービーは1枠の馬券内率が高いことが知られています。

これはBコースからCコースに変わることが大きいと思われます。

仮柵により内ラチ沿いの芝が痛んでいないので当然です。

さらに幅が少し狭くなるので余計に外枠は不利になるでしょう。

 

先週までの東京芝レースは、外目追走の先行馬が上位によく来ていたので

実際の傾向とも合致すると思います。

平場でも先週の傾向をなぞるのではなく、

Cコースに変わることを意識する必要があるでしょう。

 

 

・逃げ馬はどの馬か??

ダービーの出走馬が確定した時に誰もが思ったことは、

逃げる馬がわからないということです。

出走が叶えば逃げるのは確実だろうとされていたキメラヴェリテは

賞金順が19番目で回避馬がいなかったので除外されました。

 

意図的に逃げたことがあるのがコルテジアとウインカーネリアンの2頭。

ビターエンダーも共同通信杯で押し出されるように前に出たことがありますが

スタート直後は控えようとしていたので、逃げるのは上記2頭のどちらかだと思います。

 

ウインカーネリアンは枠が18番なので、先行はすると思いますが

2,3番手での追走と考えるのが普通です。

 

しかし、コルテジアの調教を見ると、

1週前、最終追い共にかなり後ろから先行馬を追走する内容なので

控える競馬を考えているとしか思えないのです。

 

よって大外から思い切ってウインカーネリアンが逃げると考えます。

昨年のリオンリオンのような大逃げにはならず、スローペースで進むと思います。

 

先行馬の候補は、上記に挙げたビターエンダー、皐月賞で先行したディープボンド、

そしてサリオスも積極的に前に行くでしょう。

ただし、1〜3枠の馬はスタートでポンと出ればいいポジションは取れます。

サトノインプレッサとワーケアはゲートが遅いので、なかなか厳しいですが。

 

 

皐月賞を振り返る

今年のダービーは皐月賞に出走した馬が13頭もいますので、

皐月賞をまずは振り返ってみましょう。

 

YouTube; jraoffical

 

1,2着のコントレイルとサリオスは接戦ですが、

3着以下はかなり突き放しています。

力の差があると考えていいでしょう。

 

なので3着探しのレースかなと考えています。

では3着ガロアクリークや4着ウインカーネリアンをそのまま上位と評価するか?

そうではないと判断しています。

 

ウインカーネリアンを見るとわかりやすいのですが

皐月賞は直線で外に出さないと伸びない馬場でした。

なので内を通さざるを得なかった馬にはノーチャンスで、

1〜6着は全て直線で進路が外でした。

 

なので、直線で内を通った

コルテジア、ヴェルトライゼンデ、ディープボンド、ビターエンダーの4頭は

皐月賞を“ノーカン”としてもいいと思っています。

それでも1,2着には差をつけられすぎなので、逆転は厳しいと考えていますが。

 

逆に考えると外を回したのに上位に伸びなかった馬は評価できません。

まず外を回して着順、着差がかなり悪いレクセランス、マイラプソディは厳しいです。

着順だけ見るとそこそこなサトノフラッグですが、

直線の入り口で最も恵まれた展開、位置にいるにも関わらず、

ガロアクリークには差をつけられ、ウインカーネリアンも差せなかったので

かなり厳しいと考えています。

 

ダーリントンホールとブラックホールは伸びていないことはないですが

ガロアクリークと比べると差をつけられすぎだと思います。

ただし、ダーリントンホールは先行して粘りこむ持ち味の馬なので

長所が発揮されなかったとも言えますが。

 

 

皐月賞出走した13頭で、とりあえず残るのは

・コントレイル

・サリオス

ガロアクリーク

・ウインカーネリアン

・コルテジア

・ヴェルトライゼンデ

・ディープボンド

・ビターエンダー

 

なのですが、東京競馬場に合うか、

そしてダービーに合うかどうかも考えなければいけません。

(もちろん能力が足りるか?も考えます)

それは後述します。

 

 

・出走メンバーの寸評

出走メンバーを解説します。

 

1. サトノインプレッサ

3連勝で毎日杯を制しており、能力は証明済み。

毎日杯の内容も良かった。

NHKマイルカップが13着と負けすぎだが、

全く走っていないという見方も出来るため、

中2週の間隔も消耗があまり気にならない。

最終追い切りもCWでこなしており、坂路仕上げの前走とは違いそう。

懸念は位置が後方になりすぎるため、脚を使っても届かない展開になること。

1枠1番は絶好枠でヒモには必要か?

 

2. アルジャンナ

ディープインパクトに母系にStorm Cat、In Reality持ちと、

いかにも東京の高速馬場で走りそうな血統背景。

しかし東スポ杯2歳Sではコントレイル0.8秒差をつけられている。

その後のきさらぎ賞毎日杯を見てもその差が埋まるほど成長したとは思えない。

(コントレイルも成長している)

追い切りも2400mのダービーにも関わらず坂路になっており、

CWで追えないという状態の悪さをあらわしているか?

ただし枠も血統も抜群ということで、ヒモには入れておきたい。

 

3. ワーケア

ディープインパクト記念2着の後、皐月賞を回避してダービーへ直行することを

早々に表明しており、ダービーに向けて準備をしっかりできたのはこの馬。

東京も新馬・アイビーSの2戦2勝で適性は問題なし。

しかしホープフルSではコントレイルに0.5秒差、

ディープインパクト記念ではサトノフラッグに0.3秒差をつけられており、

コントレイルやサリオスとは力の差を感じる。

ローテから準備過程は最も良かったはずなので、3連系で切る選択はなかなかできない。

 

4. レクセランス

前述の通り皐月賞で外を回して伸びておらず、ここでは力が足りていないと判断。

 

5. コントレイル

4戦4勝で接戦だったのは前走のサリオスのみ。

サリオス以外にはかなりの差を見せつけている状況。

血統的にもディープインパクトに母系Unbridled、In Reality、Storm Cat

アルジャンナと同様に東京の高速馬場が得意なのは間違いない。

枠も3枠5番は言うことなし。

懸念があるとすれば皐月賞と同様にポジションが後方になり、

進路が開かずに届かないこと。

オークスのデアリングタクトはその展開から残り300mだけで勝ってしまったが

同じように展開が向かなくても勝てるだけの圧倒的な差があるか?

馬券から外すという選択肢はあり得ない。

 

6. ヴェルトライゼンデ

前述の通り、皐月賞は直線内側でノーチャンス。

外枠から内側を通った割には伸びた方か?

懸念は東京競馬場での出走経験が無く、

33秒台の上がりも使ったことがないので、

スローペースから速い脚を求められると厳しいか?

ワールドエースやワールドプレミアと違い、

この馬は父ドリームジャーニーなので速い脚というタイプではなさそう。

逆に言えば消耗戦になれば上位のチャンスあり。

馬券には余力があれば入れたい。

 

7. ブラックホール

いつも後方からの位置になってしまい、追い上げはするものの

位置取りの悪さをカバーするほどの末脚は持っていない。

おそらく究極の消耗戦で力を発揮するタイプで、

例えるならメイショウテンゲンに近いタイプと思われる。

年末の万葉SステイヤーズSで見たい。

 

8. ビターエンダー

東京は相性が良く、先行が間違いなく出来る馬の中で

最も内側の枠なのは大きな魅力。

共同通信杯も後ろのダーリントンホールに

一番いい進路を渡してしまったための2着であり、

ダーリントンホールよりは東京が向くと考えている。

懸念は今年は京成杯共同通信杯皐月賞プリンシパルSと使って

中2週でここで状態面はどうか?

適性は向くので馬券には抑えておきたい。

 

9. ダーリントンホール

共同通信杯を勝っているので、東京コース替わりはプラスだと思われる。

前走は後ろのポジションだったが、ここは先行したい。

ただし血統的にはGalileo系の父New Approachに母もNureyev系と

東京コースに向いている血統ではない。

もちろん例外もあるので血統だけで消しとはならないが。

余裕があればヒモには入れていいかも?

 

10. コルテジア

皐月賞は内からよく伸びた方だと考えている。

それでも着差は勝ち馬から1秒以上ついており、

これまでの戦績を考えると力が足りていないか?

血統面もシンボリクリスエスに母父ジャングルポケット

アメリカ血統のようなスピードの要素が足りていない。

ここでは買いにくい。

 

11. ガロアクリーク

前々走のスプリングSで非常に速い脚を使い、

前走の皐月賞では大外を回して3着まで追い込んでいる。

コントレイルとサリオスとは差があるが、

それ以外の馬とは差がないか、勝っているはず。

キンシャサノキセキで距離不安と言われているが、

新馬戦が2000mで、走りからも折り合い面も問題なさそうなので

距離は心配していない。

それよりも後ろからの脚質で届かない方が懸念。

馬券には入れておかなければいけない。

 

12. サリオス

皐月賞を見ても3着以下はちぎっているので、

コントレイルと共に実力が抜けている。

先行できる点がコントレイルよりここの適性に優れている。

懸念はダービー参戦表明に時間がかかり、

前走の疲労が抜けていない可能性がある。

状態面さえ問題なければ、連軸としてはコントレイルより買いやすい。

 

13. ディープボンド

前述の通り、皐月賞の10着は着順通り捉える必要はない。

先行できるのも悪くなく、前走ハイペースの展開で2200mを勝ち切ったのはいい内容。

しかし戦績から能力が足りているのか怪しく、

4/4のアザレア賞から2ヶ月で4レース目というのは厳しい。(どれも長距離戦)

馬券に入れるのは難しいか?

 

14. マイラプソディ

2歳時の走りを見るかぎり、能力は高いはずだが

共同通信杯を4着で敗退し、皐月賞でもいいところなく13着。

状態の上積みがあったとしても上位を狙うのは酷か。

枠も外になってしまった。

馬券には入れられない。

 

15. サトノフラッグ

前述の通り、皐月賞では最も展開に恵まれての5着。

皐月賞に出走するためにディープインパクト記念も仕上げており、

ここでは状態の上積みは望みにくい。

枠も外なので馬券からは切ってしまう。

 

16. マンオブスピリット

過去4戦全て京都でのレースで、遠征の経験がない。

速い脚は使ったことがなく、いきなり東京で好結果を期待するのは厳しい。

スタートも遅く、外枠なので届かない可能性が高い。

馬券には入れられない。

 

17. ヴァルコス

同じ東京2400mのトライアルであるにもかかわらず、

ダービーでの結果がつながりにくい青葉賞組。

それはダービー時とコースと馬場が違い、

スピードが要求されるダービーに対して、

青葉賞ではスタミナが要求されることになっているためと考えている。

ヴァルコスは稍重ゆきやなぎ賞を勝っており、まさにスタミナ系。

その根拠に3走前のセントポーリア賞ではスピードが足りずに4着。

外枠もあり馬券には入れられない。

 

18. ウインカーネリアン

前述の通り、大外枠から逃げる予想。

2400mを逃げるにはかなりの馬の能力と騎手の腕が要求される。

加えて大外枠から逃げるにはスタート後に相当押していかなければいけない。

皐月賞4着は悪くない結果だが、ダービーで逃げて粘れるまでには思えず、

馬券には入れないことにする。

馬と騎手の両方を信じ切れるなら買うべき。

 

 

・コントレイルとサリオス

コントレイルとサリオスが2強と言われており、

それは間違いないと思っています。

どちらが勝つのか判断するのは非常に難しいです。

 

皐月賞ではコントレイルが外を回して内のサリオスを差し切っているので、

より距離ロスのあったコントレイルが横綱相撲という見方がありますが、

サリオスは直線入り口で前を走るウインカーネリアンが外に出したため、

すぐに馬場のいい外には出せなかったという面があります。

なのでどちらの内容が良かったとは判断できません。

 

また、ダービーの適性で考えると、血統面ではコントレイルですが

先行馬が有利なのでその点はサリオスの方がいいです。

昨年のダービーで出遅れたサートゥルナーリアが4着なのは記憶に新しいです。

 

なかなか決めることができません。

勘の領域だと思います。

 

 

 

・印と買い目

◎ 5 コントレイル

非常に迷いましたが、東スポ杯2歳Sの圧巻のパフォーマンス、

枠順、サリオスと比べた状態面を考慮してコントレイルにしました。

血統面もここに向くのは間違いなく、死角はポジションの不利のみです。

 

◯ 12 サリオス

コントレイル以外には負けないでしょう。

あとは状態面だけです。

距離不安も一部でささやかれていますが、

スピードが重要なのがダービーだと考えています。

 

▲ 1 サトノインプレッサ

なんだかんだ白帽子が来るのがダービーです。

NHKマイルカップを経験して、今までより前の位置が取れれば面白いです。

鞍上がダービー初騎乗は心配ですが、無観客なので例年のダービーよりは

緊張感に押しつぶされないで済むと思っています。

 

△ 11 ガロアクリーク

走っても人気が出ないタイプのようです。

皐月賞3着は素直に評価していいはずですが。

 

△ 8 ビターエンダー

レースを使いすぎてしまったかなという印象ですが

まだ貯金があればここでの激走が期待できると思います。

 

△ 3 ワーケア

最も力が出せる仕上がりに出来たのはこの馬でしょう。

 

△ 6 ヴェルトライゼンデ

オークスのように追い込めるだけの体力が他の馬になかった場合、

相対的に浮上するのはこの馬だと思います。

 

△ 2 アルジャンナ

枠と血統のみでヒモに入れます。

 

 

 

※買い目

◾️馬連

5−12

 

◾️ワイド流し

1−5.12

 

◾️3連単フォーメーション

5→12→1.2.3.6.8.11

5→1.2.3.6.8.11→12

 

        計15点

 

 

競馬予想の方法を考える【#4 まとめ】

 

 

これまで3回にわたり書いてきた競馬予想の方法を考えるコラムですが、

簡単にまとめを書いておきます。

 

競馬予想の方法を考える【#1 過剰人気馬&穴馬発見メソッド】 - RM_horseの競馬コラム

競馬予想の方法を考える【#2 血統と調教の使い方】 - RM_horseの競馬コラム

競馬予想の方法を考える【#3 データの落とし穴】 - RM_horseの競馬コラム

 

 

#1ではレースの馬柱、出来ればレース映像までよく見て、

展開が向いた上で勝ったのか?向かなかったのにも関わらず勝ったのか?

を考えることをおすすめしました。

 

#2では血統、調教の使い方について、

血統は初条件での適性を見抜くのに優れており、

調教は基本的には出走馬間での比較はせずに、縦の比較をしましょう。

と書きました。

 

#3では勝率、回収率、ネガティブデータ等の落とし穴について書きました。

 

 

全ての項目に共通するのは、理由を考えるということです。

昨今、有料無料に関わらず、様々な人の競馬予想を見ることができます。

当たればもちろん称賛されますが、外れた時に叩く人も多いです。

 

他人の予想に全て乗っかるなとは言いません。

私もいろんな予想はよく見ますし、参考にすることもあります。

ただし、外れた時にその人のせいにするなということです。

そして、外れたからといって、バカにするのもやめましょう。

 

自分できちんと理由を考えられる人は、人のせいにはしません。

他人の予想を見たうえで、納得がいけば参考にしたり、丸乗りすればいいし、

違うなと思えば無視すればいいのです。

 

私はロジックがしっかりしていない予想家さんは見ません。

それがたとえ著名な関係者だとしても、印だけの予想を参考にすることはありません。

 

 

理由を考えていくことが、競馬予想の楽しさではないでしょうか?

そんな思いもあり、コラムを書かせていただきました。

 

 

 

 

競馬予想の方法を考える【#3 データの落とし穴】

 

競馬予想の方法を考えるコラムの第3回は

よく使われるデータの使い方を考えます。

 

昨今では本ブログを含めて、

競馬予想を発信しているブログ、YouTube等の媒体はゴマンとあります。

これまでに取り上げたような調教や血統、馬体を見て予想している人もいますが

1番多いのは、ある特定の条件でのデータを検証していることではないでしょうか?

 

今回取り上げるデータは

・勝率(連対率、複勝率)、回収率

・過去の好走、凡走時のデータ

・ラップタイム分析

です。

 

一つずつ使い方、注意点を考えます。

 

 

・勝率、回収率の意味を考える

まずは基本となる勝率(連対率、複勝率)、回収率を考えます。

※以後、勝率とだけ書きますが、

  連対率(2着以内率)と複勝率(3着以内率)を含みます。

 

先にポイントをまとめておきます。

① 勝率とは馬の強さが関係ない数値。

② 回収率は馬の強さによって大きく変わる数値。

③ 勝率と回収率には落とし穴が潜んでいる可能性がある。

 

 

① 勝率とは馬の強さが関係ない数値。

よく「このコース(レース)は内枠の勝率または回収率が高い傾向」

なんて言葉を聞きますよね。

当たり前のことを言いますが、勝率と回収率は違う性質を持つデータです。

 

勝率とは文字通り、勝つ確率です。

単勝1倍台の圧倒的な人気馬が勝っても、

単勝万馬券の超穴馬が勝っても、1勝にカウントされます。

勝率には馬の強さを考える要素がないことを頭に入れておきましょう。

 

 

② 回収率は馬の強さによって大きく変わる数値。

一方で、単勝複勝)回収率というのは、

その枠順の馬の単勝複勝)を100円買い続けた時に、

いくら返ってきているかという数値です。

単勝1.1倍の馬が勝っても、110円しか返ってきませんが

単勝100倍の馬が勝った際には10,000円も返ってきます。

回収率には馬の強さが大きく寄与することがわかります。

 

 

③ 勝率と回収率には落とし穴が潜んでいる可能性がある。

ここで極端な例を考えます。

100レースのうち、例えば1枠で単勝1.1倍の馬だけ、

2枠で単勝100倍の馬だけが走ったとします。

そのうち、1枠の馬は強いので50回勝ちました。返ってくるのは5,500円になります。

しかしたまたま2枠の馬が1回だけ勝ちました。返ってきたのは10,000円です。

1枠が50勝して、2枠が1勝しかしていなくても、

2枠の方が回収率が高くなります。

 

これを持って2枠が1枠より回収率が高いから狙い目だとなるでしょうか?

いえ、勝率は1枠が50%もあります。対して2枠の勝率はたった1%です。

 

だったら、2枠より1枠は有利なのでしょうか?

いえ、人気馬が1枠に偏ってしまっていますので、

強い馬が勝ちやすいのは当然です。

1枠が有利とは一概には言えません。

 

これは極端な例ですが、

数字の落とし穴は常に潜んでいる可能性があることを

頭に入れておきましょう。

 

例えば◯◯産駒や◯◯騎手の東京競馬場での

勝率は30%!回収率は200%!

なんてよく耳にしますよね?

 

ここに隠れやすい落とし穴は

・そもそもその産駒、騎手は競馬場に関係なく成績が良い。

・データの数が少ないのでたまたま高い数値。

・大穴の馬がたまたま1頭走っただけで数値を引き上げている。

 →マイナー産駒やリーディング下位騎手にありがち

といったところでしょうか?

これを理解した上で使うべきです。

 

では、落とし穴を回避するにはどうしたらいいでしょうか?

それはサンプル数(母数)の増加が重要です。

サンプル数が増えると、データの偏りが少なくなるため、

増えれば増えるほど精度が高くなります。

 

サンプル数を増やすには、レース数は限られていますので、

過去のレースを何年も遡る必要があります。

しかし、そこにも別の落とし穴が待っています。

それは次項で記します。

 

 

・過去データは理由付けが重要

次に過去の好走・凡走データについて考えます。

 

先にポイントを記します。

① データ使用は主観や願望を排除するという長所がある。

② そのデータに合理的理由はあるか?

③ 過去にとらわれていては時代に取り残される。

 

 

① データ使用は主観や願望を排除するという長所がある。

データを用いて買う馬、買わない馬を選択していくのは、

主観や願望を排除するという長所があります。

どうしても思い入れのある馬はよく見えがちです。

それを買うのが競馬の楽しさでもありますが、客観的な評価が欲しいですよね?

そこで役立つのがデータです。

 

しかし、データの意味を理解しないと使い方を誤ります。

 

 

② そのデータに合理的理由はあるか?

よく重賞の過去データ分析において

・前走◯◯クラスで△着以下(もしくは◯秒以上負け)は0-0-0-21

・前走◯番人気以下だった馬は0-0-1-15

・前走馬体重が◯◯◯kg以下(以上)だった馬は0-1-0-28

・当日馬体重が◯◯kg増(減)だった馬は0-0-0-12

・前走4コーナーで◯番手より後ろだった馬は0-0-0-16

・前走の枠順が◯番より内側の馬は0-0-2-23

などといったデータを用いて、消去法で絞り込んでいく分析があります。

 

全てを否定するわけではありませんが、

使い方によってはただの数字遊びになります。

 

最も重要なのは、なぜそのデータになっているか理由を考えることです。

 

例えば前走のクラス別成績。

下のクラスで着順が悪かったということは、

実力が足りていないということの証明になっているのかもしれません。

しかし、◯着以下というようにボーダーを設けることが正しいのかわかりません。

例えば前走G3で6着以下はデータ的に厳しいという話なら、

5着はセーフで6着がアウトである合理的な理由はありません。

ただ単に今まで前走G3で6着以下の馬が馬券に絡まなかっただけです。

 

そもそも着順や着差というのは相手関係に大きく左右されます。

強い馬がたくさん出ていたら着順は悪くなりますし、

強い馬がぶっちぎると、着差もつきます。

また、出遅れや不利によって着順・着差も変わります。

 

要は1個のデータに該当していたからといって、

その馬を消しとするのはどうなのかな?と思っています。

上記で書いたように合理的な理由はないのですから、

盲目的に信じていいデータではないと思っています。

それなら一見すると根拠が足りなそうな

馬体重の話とか、前走の位置取りの話、前走の枠順の話の方が

案外合理的な理由があるものです。

 

 

③ 過去にとらわれていては時代に取り残される。

ネガティブデータなんて調べようによってはたくさん出てくるものです。

#2でも書きましたが昨年までの皐月賞ハーツクライ産駒は0−0−0−9でした。

これを盲目的に信じてハーツクライ産駒を切ると失敗でした。

サンプル数が少ないものや理由を考えないと痛い目を見ます。

 

競馬はどんどん変化・進歩していくものです。

馬にしてもスタッフにしても競馬場(馬場)にしてもです。

過去にとらわれていては時代に取り残されてしまいます。

流行に敏感になることも大事です。

 

勝率、回収率のところでは、

サンプル数を増やすために過去を遡ると書きましたが、

過去のデータが未来に役立つとは一概には言えないのです。

 

G1レースに臨むローテーションを見るとそうですよね。

最近のG1は過去になかったローテーションで勝利する例が続出しています。

また皐月賞を例に出しますが、

以前は3歳の初戦でぶっつけ本番で挑むと勝てないのがセオリーでした。

2017年の皐月賞、後のダービー馬レイデオロは、

ホープフルS(当時はG2)1着からのぶっつけ本番で臨みましたが5着でした。

しかし、2019年はサートゥルナーリアが同じローテで1着。

2020年も同様のローテでコントレイルが1着、

2着も朝日杯FSからのぶっつけのサリオスでした。

 

馬場状態も変わっていますよね。

昔はどの競馬場でも最終週ともなれば、

内側が荒れて外枠が断然有利になりましたが、

(夏の新潟や福島はまだその傾向)

今は仮柵によるコース変更も必要ないのでは?と思わせるほど

馬場造園の技術が向上してきています。

 

変化に対応していくことも競馬予想に求められていると感じます。

 

 

・ラップタイムは平均化してはいけない

最近、レース全体や出走メンバー個別のラップタイムを分析し、

そのラップタイムに合う馬を評価していく手法をよく見かけます。

これについても考えます。

 

先にポイントを記しておくと

① ラップタイム分析は有用性が高い。

② データの平均化はNG

③ 逃げ馬がどの馬かを考え、それに合わせてデータを使う。

 

 

 

① ラップタイム分析は有用性が高い。

ラップタイム分析は非常に有用な手法だと考えています。

条件が合わない危険な人気馬を探すのにも、穴馬を探すのにも向いています。

能力の高い馬と一言で言っても、発揮できる条件は違います。

 

好走時、凡走時のラップタイムを見ると、

前半スローがいいのか、速い流れがいいのか、

上がりはかかった方がいいのか、速い上がりがいいのか、

といった情報にとどまらず、

坂の得意不得意や、距離短縮or延長の適性を見ることにも優れています。

 

実際のレースで走った情報というのは非常に有益な情報と思います。

普段から私もかなり参考にしています。

 

 

② データの平均化はNG

しかし、分析手法を誤ると意味のないデータになってしまいます。

重賞レースの分析でよく、過去数年分のレースのラップタイムをプロットして、

平均化してペースを予測しているものが見られがちです。

 

なぜ平均化してしまうのかが全くわかりません。

たしかにラップタイムを決めるファクターの一つに、

コース形状が関係している側面はあります。

しかし、ラップタイムはその時の出走メンバーに左右されます。

たとえ過去5年その重賞がずっとスローペースだったとしても、

テンの速い強力な逃げ馬がメンバーにいたら流れます。

 

何でも平均化してしまう方の分析だと、

ハイペースだった年のラップタイムと

スローペースだった年のラップタイムを平均化して

前半も後半もミドルペースという、

訳のわからない分析になっていることもありました。

 

 

③ 逃げ馬がどの馬かを考え、それに合わせてデータを使う。

ラップタイムを使用するなら、

そのレースメンバーと枠順を見て、どの馬が逃げるのか考え、

そして、逃げ馬がどのようなラップを刻むのか考え、

そのペースに合う馬を探していくというのが当然の方法と思います。

 

全体のラップタイムの大部分を決めるのは逃げ馬です。

逃げ馬のペースに合わせて考えるのが合理的です。

 

どの馬が逃げるのか?に関しては、枠順とテンの速さに依存しますが、

思惑が知りたければ調教を見るといいです。

#2でも書きましたが、坂路を単走で速いタイムを出している場合は

逃げしか考えていないと思いますし、

調教で併せ馬をしている馬は、逃れなかったことを考えていると思います。

(もちろん結果的に逃げるということもあり得ますが)

 

 

 

 

 

次エントリーでこれまでのまとめをサラッと書きます。

 

 

競馬予想の方法を考える【#2 血統と調教の使い方】

 

競馬予想の方法を考えるコラムの第2回は

血統、調教といった馬柱の戦績にには出てこない、

予想ツールの使い方について考えてみます。

(馬体・パドックに関しては勉強不足のため、今回は書きません)

 

過去データを用いての予想についてはエントリーを改めます。

(次回#3で書きます)

 

 

 

・血統は初条件のレースで活きる

まずは血統について書きます。

 

先に血統予想のポイントをまとめておくと

① 初コース、初距離、初芝、初ダートといった初めての条件でこそ

  穴馬を拾うのも得意

② ◯◯産駒の回収率が高いといったデータは買い続けないといけない

③ 漠然と血統のデータを使うのではなく、理由を考える

 

 

① 初コース、初距離、初芝、初ダートといった初めての条件でこそ。

  穴馬を拾うのも得意。

競馬はブラッドスポーツと言われるように、

血統がその馬の個性に影響を与えているのは間違いありません。

 

ディープインパクト産駒の勝ち星が芝レースに偏っているのは

紛れもなく血統による影響でしょう。

父親で芝orダート、長距離or短距離くらいなら誰でもやっている血統予想ですが、

専門家になると最低でも5代くらいはさかのぼり、

ミスタープロスペクターニジンスキーダンチヒサドラーズウェルズ

といったような過去の名種牡馬の血を分析していたり、

もっとすごい人はナスルーラハイペリオンといった

いにしえの種牡馬を細かく分析されていることもあります。

 

私は血統の専門家ではありませんが、

血統は走っていない条件での適性を想像することに優れていると思います。

新馬戦や未勝利戦といったキャリアの浅い馬だけに留まらず、

重馬場や芝替わり・ダート替わり等、条件がガラッと変わる時に有効です。

基本的に初めての条件は走ってみないとわからないですが、

走る前から適性を見極めるのに血統を使うことができるのです。

走ってみてその条件に向いていることがバレてしまうと

次は人気になってしまいます。

 

また、能力は足りていなくても適性だけで上位に来るような

穴馬を拾うことにも向いているでしょう。

 

 

② ◯◯産駒の回収率が高いといったデータは買い続けないといけない

よく、◯◯競馬場で◯◯産駒をベタ買いすると単勝回収率、複勝回収率が100%超え

といったような話もよく聞きます。

これは単発で購入しても意味はあまり無く、ハズレても根気よく買い続けることで

プラスになるというものです。

その産駒がそのコースが得意な傾向があるのは間違いないのだと思いますが

あくまで3着内に来る確率が相対的に高いというだけの話であり、

必ず来るということではないということを改めて意識する必要があります。

 

なので、1度や2度、場合によっては何度も外れたとしても、

根気よく買わないとおいしい思いは出来ません。

 

 

③ 漠然と血統のデータを使うのではなく、理由を考える

そして、重賞レースにおいて、◯◯産駒は過去3着内に来たことが無い

といったデータの類もよく目にします。

これに関しては参考にしたとしても、あまり使ってはいけないデータだと考えています。

なぜなら重賞レースは強い馬が揃うので、“例外”を見つけるレースだと思うからです。

 

最近では皐月賞ハーツクライ産駒は0−0−0−9で一度も馬券内が無いので、

サリオスもマイラプソディも消しという予想をよく見ました。

結果論になってしまいますが、サリオスが2着となり

初めて皐月賞で3着以内のハーツクライ産駒となりました。

 

これに関しての理由の考察は様々だと思います。そもそも過去9頭だけでは

サンプル数が少ないという単純な理由かもしれません。

 

血統的な観点からの意見では、

坂上明大氏のYouTubeで納得のいく見解が述べられていました。

しかも皐月賞の予想の段階で話しています。

11:48あたりからです。

ハーツクライ産駒は皐月賞は成績が良くないのは、

 晩成型で若い時はトモが緩い馬が多いので後ろからの脚質で

 エンジンのかかりが遅い馬が多い。

 しかしサリオスはディンヒルの血が出ているのか追走スピードが速いタイプで

 典型的なのハーツクライ産駒とは違う」

ということでした。

 

漠然と血統データを使うのではなく、なぜそのデータになったのか

理由を考えられるといいと思います。

そうすると血統を使いながら例外も見つけられるでしょう。

 

ちょっと前はディープインパクト産駒は3000m以上の重賞が勝てないとも

言われていましたね。

その頃は菊花賞天皇賞・春ディープインパクト産駒は頭では買わないという人が

多かったですが、サトノダイヤモンド、フィエールマン、ワールドプレミアと

3頭のディープインパクト産駒が菊花賞および天皇賞・春で勝利していますので

もうディープインパクト産駒をマイナスに捉える人はいなくなりました。

 

血統だけではないですが、しっかりと理由付けが出来ることで

使いこなせるツールだと思います。

 

 

・調教は基本的に“縦の比較”

次に調教についてです。

 

こちらもポイントをまとめると

① 出走メンバー同士の比較ではなく、その馬の過去の調教との比較。

  馬の調子や成長を見るツールである。

② 若駒の新馬・未勝利戦ではメンバー同士で比較することも。

③ 各調教コースの効果、単走と併せ馬の違いを理解する。

④ 強い馬は直前軽め調教がおすすめ、調教のしすぎは当日テンション高い。

⑤ 見れる人は手前の替え方、頭の位置、ストライドなども見ている。

 

 

① 出走メンバー同士の比較ではなく、その馬の過去の調教との比較。

  馬の調子や成長を見るツールである。

調教に関しては皆が言っていますが、基本的には“縦の比較”です。

 

これは出走メンバー同士で比較するのではなく、

その馬の過去の調教と今回の調教を比較して、馬の調子を見るということです。

また、主に2歳から3歳の時期では、急激に成長することもあり、

それが調教に表れることがあります。

こういったことを調教で見るのです。

 

そんなことは言われなくてもわかっていると思います。

しかし、知らず知らずの間にメンバー同士で

調教を比較していることをよくお見かけします。

 

新聞の調教欄を見て、こっちの方が追い切りタイムがいいから

買うのはこっちの馬、とするのはいい使い方とは言えません。

調教はレースではないですから、4F追いなら4F本気で走るのか、

最後の2Fや1Fだけ本気になるのか、はたまたずっと馬なりなのか、

その馬や厩舎の方針によって違います。

 

あくまで縦の比較であることは最後まで忘れないようにしましょう。

 

 

② 若駒の新馬・未勝利戦ではメンバー同士で比較することも。

上で調教は縦の比較であって、メンバー同士との比較はしないと書きました。

しかし、新馬・未勝利戦では例外です。

 

特に新馬戦は馬券を買うための判断材料が少なく、

調教の他には血統、馬体(パドック)くらいしか情報がありません。

この3つの中では調教が最もレースを想像出来る情報だと言えます。

新聞では中間の調教過程とタイムを見ることが出来ます。

さらにJRA-VANでは新馬戦の最終追い切りの映像を見ることができます。

(全頭必ずあるわけではありませんが)

 

そして、若駒は仕上がりがものをいうことがしばしば。

最終的に名馬になる馬が、新馬戦は敗れていることも多いです。

これは2019年より9月の未勝利戦が廃止され、

将来的には3歳新馬戦が廃止される方向性も聞かれますので

より早期の勝ち上がりを求められており、デビューが早めになる傾向になりそうです。

 

よって従来ならデビューはまだまだの仕上がっていない馬も

早めにデビューさせることも増えていくでしょう。

なので新馬・未勝利戦で調教タイムや動きでメンバー同士で比較することは

妥当な使い方であると言えそうです。

 

そして、上記のメンバー同士での比較は若ければ若いほど効果的でしょう。

今の時期の3歳未勝利戦で、メンバー同士の調教タイムで比較するのは疑問です。

6月からの2歳新馬戦まで待ちましょう。

 

 

③ 各調教コースの効果、単走と併せ馬の違いを理解する。

調教コースは坂路、ウッドチップ、ポリ、芝、ダートがあります。

 

まず、坂路コースは高低差が競馬場より大きく、負荷をかけるのに向いています。

タイムを出さなくても傾斜で負荷がかかるのです。

ちなみに後でも出てきますが坂路もウッドチップ(木くず)で、脚元には優しいです。

コースが1000mくらいしかありませんので、4F(800m)追いが基本です。

なので短距離馬は基本的に坂路のみで仕上げることが多いです。

 

ウッドチップコース(CWと表記)と坂路との違いは、傾斜が無いことと

坂路よりコースが長いので、6F追いが出来ることです。

また、坂路は横幅も狭いので併せ馬も2頭が多いですが、

CWコースは3頭併せもしばしば見られます。

長距離レースでは折り合いも大事ですから、

坂路の短いコースだけというわけにはいきません。

 

調教は坂路とウッドチップコースをメインにしていることが多いです。

なぜなら、脚元に優しいからです。

 

ポリトラックコース(Pと表記)とは化学繊維等の混合物の馬場です。

天気の影響を受けにくく、タイムが安定する長所があります。

美浦ではよく使われている印象で、スピードが出やすいコースです。

CWより負荷がかかりにくいと言われることがありますが

あまり違いはわかりません。

 

競馬場と同じ芝、ダートのコースもあります。

普通は実戦と同じコースを使うのがいいのではないか?と思いますが

脚元への優しさを考えてのことか、CWを使うことが多いです。

ただし、雨が降るとCWは重くなり過ぎるので、芝を使うこともあります。

中間過程では芝やダートも使うこともありますが、1週前や最終追いは

ほとんどが坂路やCW、たまにPコースです。

 

そして、調教には単走と併走があります。

単走は1頭だけで走る調教で、自分のペースで気持ちよく走ることができます。

軽めの調教の際には単走になります。

また、後でも書きますが、併走すると追い抜こうと力が入るので

テンションを上げたくない時も単走です。

 

あとは逃げ馬も単走追いです。

となりに併走馬がいるとかかってしまう、しかしスピードはある

といった馬には逃げの先方が向いているので

単走で速いタイムを出す馬は逃げを考えていると言っていいでしょう。

 

併走(併せ馬)は2頭あるいは3頭が並んで走る調教です。

前の馬を抜かすという闘争本能を引き出す効果があります。

または逆にかからないように練習する、鞍上のGoサインまで待つ練習をする

といったように、実際の競馬で馬群の中に入ったことを想定したものです。

上記の逃げ馬は単走追いと反対に、いつも逃げている馬が併せている時は

逃げの手を打たないサインかもしれません。

 

といったように基本的なことではありますが

調教の意味を理解することも重要です。

 

 

④ 強い馬は直前軽め調教がおすすめ、調教のしすぎは当日テンション高い。

これは私の持論ですが、

調教で素晴らしい動きをする馬、

そもそもG1で好成績を上げるような強い馬は、

直前は軽めの調教がいいと思っています。

 

特に最終追い切りなんて3〜4日後にレースなのですから

サラッとしていた方がいいです。

 

これは元から強い馬なら直前に慌てて負荷をかけなくても

レースでは力を発揮してくれるでしょうし、

強すぎる調教は疲れも溜まりますし、当日にテンションが上がりすぎて

空回りしてしまうこともしばしばあります。

 

なので私は能力の高い馬に関しては、

1週前や最終追い切りで「軽い」と言われるくらいの方が

調教を評価しています。

 

もちろん中間は強めの調教をしていても構いません。

しかし、外厩仕上げも多い昨今では

トレセンでの調教が全てではないのでわからないところもあります。

 

 

⑤ 見れる人は手前の替え方、頭の位置、ストライドなども見ている。

これは私は全くわかりませんが、

・手前の替え方を見て、右回り、左回りの適性を見る

・頭の高さを見て調子や距離適性を見る

ストライドで小回り、大回り適性を見る

など、タイムだけではわからない情報を得る人もいます。

 

また、主観的ではありますが、

過去の映像と比べて動きが軽い、重いと評価することもあります。

 

そこまで使いこなせれば調教もより面白くなると思います。

 

 

 

 

今回は以上です。

次回(#3)は過去データを用いての

競馬予想の注意点について書きます。

 

 

 

 

 

 

競馬予想の方法を考える【#1 過剰人気馬&穴馬発見メソッド】

 

 

競馬って難しいですよね。

 

なぜ難しいのか??

単純な話ですが、人気馬が上位に来るとは限らないことと、

人気の無い馬が上位に来ることがあるからです。

 

そんな難しい競馬ですが、ある比較的簡単な方法で

穴馬を見つけること、もしくは過剰な人気馬を見つけること、

またはその両方が可能だと思っています。

※もちろんハマらない時もありますし、その方が多いかもしれません。

 

今回はその方法を書いてみます。

(その2では各競馬予想の良さと、注意点について書いてみます)

 

 

 

・前提条件:万能な予想方法など無い

まず、先に申し上げておきたいのが、万能な予想方法などあり得ないということです。

 

もちろん、長期的なスパンで同じ予想方法を用いて、

回収率がプラスということはあり得ます。

 

しかし、当然ながら全レース必ず当たる予想方法なんてありませんよね?

・血統がハマる時があれば、全くハマらない時もある。

・調教がいい馬が好走することもあれば、能力差は埋められないこともある。

・過去データに合致する時もあれば、今年は例外が出る年だったという結末もある。

・明らかに長距離向き(短距離向き)な馬体なのに、短距離(長距離)で勝ってしまう。

ざっとこんなところでしょうか?

 

今回私が申し上げる方法も万能ではありません。

しかし予想の考え方は間違いではないと言えるはずです。

それは上記のような血統、調教、過去データ、馬体での予想でも

理論は間違えてないと言えます。

 

そういう考え方もあるんだなというくらいに

見ていただければ幸いです。

 

 

・ポイントは前走(近走)のレース内容をよく見る

今回ご紹介する予想方法は、前走もしくは2走前、3走前の内容を

よく見ることが重要です。

 

例えばこの時期の3歳1勝クラスやOP・リステッド、もしくは重賞レースには、

前走新馬・未勝利戦1着の馬が多いと思います。

その中でどの馬が強いのか見極めるのはどうしますか?

 

多くの人は走破タイム、上がり3Fのタイム、2着馬との着差で判断すると思います。

それは全く間違えていません。

速く走れる馬は能力が高いですし、ぶっちぎってゴールできるのも才能が必要です。

 

しかし、それだけでは判断できないこともあると思います。

裏を返せば圧倒的な勝利をした馬は、馬場にも展開にも恵まれたことが多いからです。

 

そこで前走(もしくは近走)のレース内容を見返してみる必要があるのです。

 

 

・その1:前走の全体のレース展開を見る

まずはレース展開を見てみましょう。

これはネットで見るのが便利です。

 

例として2020年4月25日の福島牝馬Sの結果を見てみます。

福島牝馬ステークス レース結果 | 2020年4月25日 福島11R - netkeiba.com

f:id:RM_horse:20200428160844j:image

 

具体的にレース展開とは何かというと、通過の欄です。

このレース、1着のフェアリーポルカは道中12番手を追走し、

3コーナーでも9番手から差して勝利しています。

 

2着リープフラウミルヒは中団6番手からコーナーでは4番手まで進出。

そのまま追い上げて2着に残っています。

この馬は評価が難しいですが、後でまた解説します。

 

では、このレースの出走メンバーで、次走注目すべき馬は何か?

それは3着のランドネです

なぜかというと、4着〜7着は後方からの追い込み馬で、

ランドネと同じように先行したハーレムライン、アロハリリー、

ショウナンバビアナといった馬は全て下位に沈んでいるからです。

決して必ずしも展開に恵まれた3着ではないのです。

 

 

次に2020年4月11日のニュージーランドTも見てみます。

ニュージーランドT レース結果 | 2020年4月11日 中山11R - netkeiba.com

f:id:RM_horse:20200428162440j:image

このレースは1〜3着まで差し追い込み馬で決まっています。

差し追い込みが有利な展開で、

当たり前のように差し追い込みで決まったということです。

 

なので勝ったルフトシュトロームをこの時点では

強い馬かどうか判定するのは困難です。

(強い馬の可能性もありますが)

 

ですがコースの苦手はあったかもしれませんが、

差し有利の展開で伸びてこれなかったオーロラフラッシュは

かなり評価を下げざるを得ないでしょう。

 

この例では差し追い込みでしたが、新馬・未勝利戦では

道中の1〜3番手の馬でそのまま決着することも多々あります。

特に前残りの展開では前の馬が上位に来て当たり前なので

過剰評価は要注意です。

 

 

最後に2020年4月12日の桜花賞も見てみましょう。

桜花賞 レース結果 | 2020年4月12日 阪神11R - netkeiba.com

f:id:RM_horse:20200428163444j:image

これを取り上げたのは、デアリングタクトがとんでもない怪物だということを

申し上げておきたかったからです。

 

レシステンシアは2歳女王なので強さはわかっていますが、

3着のスマイルカナはフェアリーSは勝利していますが

チューリップ賞では7着に敗れており、力上位とは思えません。

 

そのスマイルカナが逃げて3着に残れるような馬場だったのです。

現に重賞実績が豊富なクラヴァシュドールがスマイルカナを差せませんでした。

 

そんな差し追い込みには絶望的に不利な馬場、展開にも関わらず

デアリングタクトは差し切っています。

なのでとんでもないことなのです。

 

要は、自分の脚質がそのレースの馬場や展開に向かないにも関わらず、

上位に来る馬には注目ということです。

こういうことは、着差や走破タイムだけをみていては

全く見えてきません。

 

 

 

 

・その2:レース映像を見る

時間に余裕があれば、その1に加えてレース映像も見ると、

より重要な情報が隠れているかもしれません。

しかし、ここからは主観が少し入ります。

 

 

先ほどと同じように今年の福島牝馬Sのレース映像を見てみましょう。

映像を見てみると、1着フェアリーポルカも2着リープフラウミルヒも

直線を向くと進路を塞ぐ馬が全くおらず、比較的楽に抜け出すことが出来ました。

 

競馬は基本的には先行馬が有利だというデータがありますが、

それは直線で進路が無くなるということが少ないからです。

 

だからといって2頭とも強くないとは言えませんが

展開に恵まれた、恵まれなかったというのは、

その1で記した方法だけでは判断はできないということです。

 

 

そして展開に恵まれなくても勝てる馬は注目すべきです。

デアリングタクトの新馬戦を振り返ってみます。

 

4コーナーを通過して直線を向くと、

前が壁になっており進路がありませんでした。

残り200mあたりでやっと外に出すと

その後は次元の違う脚を見せて楽々と1着。

決して展開が向いたわけではなかったことがわかります。

 

 

また、展開に恵まれなかっただけで、

勝てなかったとしてもその後に好走する場合があります。

特に出走メンバーの力が拮抗しており、

直線でばらけずに進路がないという、どうしようもない展開もあります。

 

ちょっと前の例ですが、2019年4月6日の阪神牝馬Sを見てみましょう。

このレース、スタート直後からゴールまで同じ馬群のままといった感じで

中団にいた内側の馬にはチャンスがありませんでした。

特に注目したのは5着のクロコスミア。

鞍上のアクションにも応える様子がありながらも、

前に横並びに3頭もおり、外も塞がれており

どうしようもないままゴールしました。

 

このレースを見て、次走のヴィクトリアマイルではヒモに入れました。

今度は前が壁になることはなく、3着と好走しました。

(馬券は外しました)

 

 

 

といったように、レース映像を見ると他馬との兼ね合いも見れるので

時間に余裕があればレース映像をチェックすることもおすすめです。

 

 

 

・まとめと補足

今回の予想方法を簡単に言うならば、

その馬の好走時の展開は、

レースの上位馬の脚質やレース映像で確認する

ということです。

割と簡単に出来るのですが、あまり見ていない人も多いかと思います。

 

補足すると

・展開に恵まれないのに好走  → 強い可能性が高い

・展開に恵まれて好走                → 強い可能性もイマイチな可能性もある

・展開に恵まれずに凡走            → 展開に恵まれれば好走する可能性もある

・展開に恵まれているのに凡走 → あまり評価は出来ない

ということです。

 

もちろんこれだけではなく、

その馬の能力の絶対値やコース適性もかなり重要です。

他にも調子や成長など、複雑に絡み合って競馬の着順は決まります。

あまり評価が出来ない馬でも調子の要因やその後急成長する可能性もあります。

 

 

着差や持ちタイム以外にも実力をはかる方法はあるということです。

 

 

 

【後編】競馬は無くなるべきなのか?

 

本コラムをお読みいただく前に、前編および中編を

お読みいただければ幸いです。

 

前編はこちらから

 

中編はこちらから

 

 

さて、最後の後編では、競走馬が引退した後

どうなっているのかという現実を取り上げます。

これに関してはすぐに対策をするべきと思っています。

 

そして、前・中・後編を通じて、

「競馬が無くなるべきなのか?」という議題に対して

総合的な結論を記します。

 

 

・競走馬の引退後の現実

日本では年間約7000頭のサラブレッドが生産されています。

このうち引退後に種牡馬になるのは極々少数です。

牝馬であれば繁殖牝馬になる道も多いですが、

全ての牝馬がそうなることはありません。そこまでまかなえません。

 

残りの馬はどうなるか?

地方競馬へ移籍している場合はあります。

しかし地方競馬からも引退する時は来ます。

 

そういった馬は基本的に乗馬となっていると、表向きは発表されています。

実際に乗馬になっていることもあります。

※本当に乗馬になっている場合は場所が明記されています

ただ単に乗馬と書いている場合のほとんどは屠殺されていると考えていいでしょう。

 

よく考えてみてください。毎年7000頭もサラブレッドが増えているのです。

調教師が管理できる頭数には限りがありますから、

増えた分同じくらい毎年引退するのは当たり前です。

 

生産牧場や乗馬クラブでその7000頭/年を吸収できるわけがありません。

サラブレッドは20年くらいは生きるので、

全て受け入れていては馬が増えていく一方になります。

よって多くの馬が屠殺されています。

 

下の記事でも引退馬を受け入れているNPO法人の代表が

屠殺(馬肉になっている)現状を語っています。

「引退馬はどこへ行く?」。引退後の競走馬をリトレーニングして命を救い、「第二の人生」を花開く〜吉備高原サラブリトレーニング | JAMMIN(ジャミン)

 

 

・多くの馬が屠殺されてしまう要因

こうなってしまっている原因は単純に馬が多すぎるから。

1番大きな要因はシンプルにこれでしょう。

 

JRAでは芝の長距離以外、新馬、未勝利、1勝クラスでは

除外されるのが当たり前になっています。

とにかく馬が多いのです。JRAに登録する馬が多すぎます。

それだけJRAの賞金に魅力がある証なのだと思いますが

ロクに出走できずに引退するケースも多いです。

JRAもいろいろ対応していますが、

馬主になりたいと思う人は増える一方のようです。

 

ですが、これは本質的な話ではありません

というよりも、屠殺が完全に無くなるには

競馬が無くならないと不可能でしょう。

日本では1年365日、中央競馬あるいは地方競馬が開催されている競馬王国。

レース自体が多すぎるのです。

 

ただし、レースを減らせばいいというものでもなく、

引退後の乗馬等のセカンドキャリアの受け口のバランスを考慮し、

屠殺が全くされないようにするには

年間数百頭の生産になってしまうのではないでしょうか?

これはもうビジネスとして成立しません。

じゃあ競馬をなくせよという意見に対しては

競馬が無くなった時の懸念は中編で記しました。

 

よって屠殺に関してはゼロには出来ないだろうというのが私の認識です。

馬肉になることでそれをビジネスにしている面もあるでしょう。

例えばアメリカの州によっては屠殺禁止にしていたりしますが、

それは屠殺が可能な日本等に輸出して屠殺しているだけです。

 

ただし数を減らすことは出来るでしょう。

今は多すぎると思います。

 

 

・競走馬の登録を減らすことに効果があるか?

屠殺を少なくする努力はしていくべきだと思います。

 

まず、近年JRAは馬を減らす政策を進めています。

もともとJRAの馬主になるには収入と資産で高いハードルがあり、

限られた人間しか馬主になれませんが、それでも馬主は増えます。

 

そしてレースプログラムの面で、

3歳9月のいわゆるスーパー未勝利戦は廃止されました。

来年からは3歳新馬戦が廃止される方針とも聞きます。

ただし、これはどちらかというと馬の登録を減らすというよりは

地方競馬への移籍を促すような政策と言えます。

 

おそらくそれでも馬は減らないので、将来的には

1日のレース数を増やす方向になるでしょう。

(法律の改正が必要なのでハードルは高いですが)

そうなると屠殺を少なくする努力とは違う方向です。

今はレースの除外が多い問題に対しての解決の視点しか無いようです。

 

残念ながら、馬の生産そのものを減らすというのは

JRAも生産側も馬主も持っていないように思えます。

 

 

・引退後の受け口を増やす

引退後の受け口を増やす活動というのは近年活発になってきています。

最も大きな団体は、認定NPO法人 引退馬協会 です。

認定NPO法人引退馬協会|引退した競走馬の余生を支援する

ここには私も少額ではありますが支援をしています。

 

角居調教師が発起人である、

サンクスホースプロジェクトも規模が大きくなってきました。

https://thankshorseplatform.com

 

上記を含め、引退馬の支援先をまとめているサイトがありますので、
興味のある方は是非支援をしてみてはいかがでしょうか?

https://umas.club/hs001

 

 

JRAは上記の引退馬の受け入れ先を支援するという形で

間接的に支援しています。

「引退競走馬の養老・余生等を支援する事業」(2020年度)について JRA

しかし、JRAは自分でしっかり

引退馬の受け入れ先を作るべきです。

各競馬場の誘導馬馬事公苑はありますが、もっと増やすべきと思います。

数年前に顕彰馬のタイキシャトル種牡馬を引退する時、

受け入れ先がNPO法人となっていました。

自分で表彰した馬の面倒も見れないのかとJRAには失望しました。

 

また、馬主にも引退後の面倒を見る意識が必要です。

近年はクラブ法人一口馬主も増えていますが、

引退後に関して無責任ではいけません。

クラブがしっかり費用を負担すべきです。

一口費用から取っても構わないと思っています。

しかし、金融商品という建前上、

関係のない費用を徴収することは出来ないと思いますので

やはりクラブが負担するべきですね。

 

少し話がそれましたが、

「自分の馬には自分で最後まで責任を持つ」

という当たり前の意識が必要ではないでしょうか?

最後までというのが屠殺という結論なのかもしれませんが、

おそらくサラブレッドオークション等にかけて

人任せにしていませんか?

毎年何十頭もの競走馬を所有している馬主でも、

自分の馬を屠殺する結論を出すのは難しいでしょう。

それが嫌なら引退後の面倒を見るべきです。

 

また、日本最大の競走馬生産元である社台グループにも

もっと積極的に引退馬の受け入れ先を確保することを望みます。

 

 

屠殺を少なくするということは、競馬界に求められた社会的要求と言えます。

それがわかっているから屠殺の現状を自ら発信をしませんが

臭いものに蓋をするのは限界があります。

しっかり事実を発信できるような施策をしていかなければいけません。

今はとてもじゃないけど現実を正しく公表できるような状態ではないのでしょう。

放っておくと将来大問題になりかねません。

 

 

・結論

今回の前・中・後編にわたる、

競馬は無くなるべきなのか?

というテーマに関して、私見を述べます。

 

 

競馬は無くなるべきではありません。

その理由は中編で記した通り、無くなるとウマの種の保存が怪しいからです。

しかし今のままでは無くなってしまえという意見に対して

はっきりとそれは違うと言い切れません。

 

屠殺にしても全て食用として利用されているのなら

まだいいかもしれないですが、そうなっているかどうかもわかりません。

ただ馬が死んでしまうだけというケースが多いかもしれない。

そこまでして競馬をやる意味はあるのかと言われれば、無いでしょう。

 

別に毎日競馬が出来なくても構わない、

毎週JRAの競馬が出来なくても構わない、

 

今は明らかに馬が増えすぎているので、

屠殺を減らし、屠殺があるとしても

全て食用として利用されなければならないのではないでしょうか?

 

 

 

答えのない議題でしたが、

競馬を楽しむ以上向き合わなければならないテーマだと考えています。

このコラムを読んでくださった方には

各々答えを出していただければ幸いです。

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

【中編】競馬は無くなるべきなのか?

 

このコラムをお読みいただく前に、

まずは前編をお読みいただければ幸いです。

 

前編はこちらから

 

 

次→【後編】競馬は無くなるべきなのか? - RM_horseの競馬コラム

 

 

 

さて、中編ですが、

「競馬は動物虐待だから無くなるべき」

という本質的な意見に対しての考えを記します。

 

実はこれに対しての真正面からの反論はないです。

ですが仰せの通りに競馬がなくなると、どうなってしまうか

ということは考えることができます。

本当にこうなっても大丈夫?と問いかけてみたいと思います。

 

 

・競馬は動物虐待ではないとは言い切れないが。

「走りたくない馬を無理矢理走らせて、怪我も多い競馬は動物虐待だ」

という意見をたまに目にします。

 

もちろん走りたくてしょうがないという馬もいると思いますが

その逆もいるでしょう。

動物園で悠々と暮している動物や、ペットで飼育されている犬や猫に比べれば

つらいことをさせていると思います。

いくら普段担当者が大事にケアしていても、嫌なものは嫌な馬もいるはずです。

 

ですがそれだけで動物虐待というのであれば、

仕事をするのが嫌なのに仕方なく仕事をしている人間も虐待になってしまいます。

だから何がなんでも走れとは言いませんが、

人間と同様に頑張り時も必要なのかなとも思います。

 

ただし、競走馬には胃潰瘍が多いとも聞きますし、

動物虐待ではないとは言い切れない面はあります。

 

 

・競馬が無くなるとどうなってしまうか?

ここからが本コラムの本題です。

競馬が動物虐待だからと無くしてしまった場合、

多くの馬たちはどうなってしまうか?

 

結論から申し上げると、馬がいなくなると思います。

 

馬には競馬の他に乗馬で人と関わっています。

よく田舎の牧場に行くと体験できたりしますよね。

ゆっくり散策する乗馬体験は人気のアクティビティの1つです。

これを批判している意見はあるのかもしれませんが

ごく少数だと思います。私は目にしたことがありません。

 

おそらく競馬がなくなるべきという意見は、

競馬だけ無くなり、乗馬はそのままになることを想定していますが

おそらく経済的にそうはなりません。

 

多くの乗馬体験の馬は、もともと競走馬であり

引退後に乗馬として活躍しています。

競走馬から乗馬になる際、競走馬は速く走ることを求められ、

乗馬にはゆっくり走る(歩く)ことを求められるので

そこの矯正は必要ですが、もともと人が乗ることは教えられているので

1から乗馬を教えることに比べればはるかに労力は少ないです。

また、競馬からの引退馬には仔馬から育てる費用はかかりません。

仔馬の育成には非常に費用と労力がかかります。

ただでさえ乗馬クラブはどこも経営が厳しく、

補助金助成金頼みになっていることも多いと聞きます。

 

ということを考慮すると、競馬が無くなって生産・育成牧場が無くなれば

あっという間に馬自体がいなくなると考えています。

現在の乗馬の需要で、馬の生産から生涯面倒を見るような

経営体力がまかなわれるとは思いません。

動物園で飼われるということもないことはないですが、

走り回る広い敷地が必要なので現実的ではありませんし、

群れの習性があるので、複数頭を飼育することが必要です。

 

また、数多の馬が野生化したとしたら、草食動物ではありますが、

食べる量が半端じゃないので生態系はめちゃくちゃでしょう。

 

よって、競馬が無くなると馬もいなくなるというのは

決して大袈裟ではないことがわかると思います。

ウマという種の保存自体が怪しくなってきます。

 

競馬だけが無くなって全て解決ということはあり得ません。

風が吹けば桶屋が儲かるということわざがありますが、

何事もその後の影響を考えなくてはいけません。

 

これに対する答えが明確であれば、

毎週馬券を買っている私も競馬が無くなることに納得します。

(賛成までは出来ませんが)

 

おそらくそこまでの答えは出てきませんので

馬の負担を減らすという考えに向かう方が現実的だと思います。

それに関しても抽象的、想像だけの話ではなく、

具体的な指摘が必要だと思います。

 

 

・後編のテーマについて

後編には私も改善した方がいいと思っている、

「競走馬引退後の現実」

について記します。

 

そして前、中、後編を総合して、自分なりの結論を出します。