サートゥルナーリアの鞍上はレーン騎手らしい
ルメール騎手の開催6日間の騎乗停止により、
重賞での有力馬の鞍上が宙に浮いた形となっています。
中でも話題になっているのがキャロットクラブの2頭。
オークスはコントラチェック、ダービーはサートゥルナーリアがスタンバイしています。
特にサートゥルナーリアは無敗の皐月賞馬で1番人気確実ですから、
ルメール騎手の騎乗停止が判明すると同時に、
鞍上が誰になるのかと瞬く間に興味が注がれました。
普通に考えたらもともとの主戦であるデムーロ騎手になることが当然の考え方です。
ん?もしかしたらアドマイヤマーズがダービーに行くなんてこともありえる?
そうなればデムーロ騎手はアドマイヤマーズに乗るでしょうから別の騎手になるなあ。
(後にアドマイヤマーズは休ませるという談話がありました)
ダービーで乗鞍が無さそうな騎手、武豊騎手や福永騎手あたりもあるかな?
なんて考えていました。
しかしキャロットクラブからのリリースは、
最近初来日して好調なレーン騎手で調整中とのことでした。
【日本ダービー】サートゥルナーリア鞍上はレーン騎手で調整 オークスのコントラチェックも | 競馬ニュース - netkeiba.com
この発表には競馬ファンからの賛否両論、というより否がおそらく9割以上でした。
この話について、感情的ではなく理論立てて考えてみましょう。
前提
まず前提として騎手選びは馬主の自由だということです。
ですが応援するしないは個人の自由です。
特にサートゥルナーリアは自身も歴史的名馬となれる程強いですし、
母シーザリオも強かったのでファンが非常に多い馬です。
ある程度納得する形に事を進める責任はあると思います。
どういう事情でレーン騎手で調整するに至ったのか考えてみます。
Case1:有力騎手は先約があり、空いている騎手が少なかった。
リオンリオンやランフォザローゼス等、
ダービーでの鞍上が未公表の馬がいますから、実績がある騎手にはそういった馬や、
もしくは最初からダービーは諦めていて、裏開催で既に先約があり
経験の浅い騎手しか残っておらず、それなら最近結果出しているレーン騎手にしようという想像です。
Case3にレーン騎手に関してはいろいろ書きますが、ある程度の納得感はあります。
Case2:次はルメール騎手なので、乗り替わりしやすい短期免許の騎手にした。
気持ちはわかりますが、ちょっと納得しにくいです。
そういう空気が流れているのであれば、我々競馬ファンにも落ち度がありますが、
もともと風土を作ったのは数多の横暴とも言える乗り替わりをしてきた競馬界にあります。
そうだとすれば、因果応報ですね。
Case3:レーン騎手の実力をルメール騎手の次に認めている。
レーン騎手は来日していきなり勝ちまくり、新潟大賞典も制したように
実力があり、日本にもフィットしているのは間違いありません。
しかし、日本でまだたった2週間しか乗っていないのです。
ダービーまでに積める経験も残り2週間。
コースの特徴等、まだまだ積まないといけない経験もあるでしょう。
人気薄の馬ならまだしも、いきなりサートゥルナーリアの鞍上に抜擢するのは本人の為にも時期尚早ではないでしょうか?
というのも勝っても負けてもレーン騎手にいいようにならないと思うのです。
勝った場合、確かにレーン騎手は賞金とダービージョッキーの肩書きを得ます。
しかし競馬ファンは実力がありながらダービーをなかなか勝てていない日本人騎手が多くいることを知っています。
ポッと出でダービージョッキーになりやがってという妬み嫉みの声も少なからず出てきそうです。
負けた場合はほら見ろ初来日の騎手にするからだとか、
サートゥルナーリアを飛ばすなんて下手くそと言われてしまいそうです。
どちらにしてもレーン騎手を手放しで賞賛とはならないと思います。
サートゥルナーリアはある程度勝って当たり前と思われているからです。
これが過去の実績が十分で失敗しても名声が大きく損なわれることがない騎手ならまだいいですが
レーン騎手は日本でも母国でもまだこれからの騎手。
リターンがほぼ無いのにリスクだけ大きい状態です。
そういう想像が馬主側に出来ているでしょうか?
率直に言ってサンデーレーシング、キャロットクラブ、シルクレーシングの
ノーザンファーム系3クラブは人の気持ちを考えられず、想像力も欠如していると思っているので
騎手のことなど何も考えていないでしょう。
有力馬に乗れて嬉しいでしょ?としか思ってなさそうです。
結論と伝えたいこと
私としてはレーン騎手への依頼はよくないと思います。
それは多くの人が言うような日本人騎手の活躍が見たいからという理由ではなく
レーン騎手にとって良いことがあまりにも少ないからです。
これをお読み頂いている皆様、
もし、レーン騎手がサートゥルナーリアに乗ることになった時、
勝っても負けてもレーン騎手を叩くようなことはしないで下さい。
それはお門違いな批判です。