RM_horseの競馬コラム

RM_horseの競馬コラム

競馬についてあれこれ書きます。

JRA 禁止薬物摂取疑いに伴う大量除外について

 

函館SSの予想記事をほとんど書き上げていたところに、とんでもないニュースが飛び込んできました。

 

JRA 禁止薬物152頭出走取消 | 2019/6/15(土) 6:04 - Yahoo!ニュース

 

トレセン内の薬局で販売しているサプリメントに禁止薬物が混入していたことが判明し、

今からでは薬物検査が間に合わないので、

そのサプリメントを摂取した可能性のある馬は全て競走除外にしたということです。

 

影響は地方競馬にも波及しているようです。

地方競馬では25頭が競走除外 禁止薬物摂取の可能性 - サンスポZBAT!競馬

 

まず競走除外に関しては競馬法と照らし合わせた上で仕方のない判断でありました。

その判断自体に異論はありません。

 

 

 

・今回の原因について

では、なぜこんなことが起きてしまったのか?

下記2つの記事を見つけました。

禁止薬物問題でJRAが会見「検査済みのものしか販売しないはずが、徹底されていなかった」(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース

【JRA禁止薬物騒動】調教師から怒りの声続々 公認サプリ突然アウトの謎(東スポWeb) - Yahoo!ニュース

 

JRAの子会社のJRAファシリティーズが販売したサプリメントが未検査のもので、

販売後に検査をすると禁止薬物出てきましたということです。

 

あまりにも杜撰で開いた口が塞がりません。

 

というのもほとんど同じ事を過去にJRAはやらかしているからです。

 

 

 

・すぐに思い出されるピンクブーケ事件

2014年12月7日、ピンクブーケという馬が1着になりましたが、

その後の検査にて禁止薬物のカフェインが検出され、

ピンクブーケは失格となりました。

 

その後調査を進めるとJRAファシリティーズが販売していたサプリメントが混入源と判明。

生産元のアメリカの会社とロットの取り決めが不十分であり、

禁止薬物を含んだ原料を用いた製品が陰性のロットとして流通したということです。

 

これに関しては生産元の落ち度もありますが、(むしろ契約の内容によっては生産元が100%悪いかもしれませんが)

管理責任はJRAファシリティーズおよびJRAにあります。

詳しくは下記の記事を参照ください。

 

ラジオNIKKEI - 競馬実況web - 「ピンクブーケ事案」に対する裁定委員会の決定事項について

 

これがたった4年半前のことなのです。

この時も再発防止だなんだとか言ってましたが、何もしてこなかったことが露呈されました。

さらに今回はピンクブーケの時よりももっと酷く、

未検査のものを流通させて甚大な影響を及ぼしています。

 

 

 

JRAに言いたいこと

JRAには文句しか出ませんが、言いたいことをまとめました。

 

  • 説明責任を果たすべき

まず、JRAならびにJRAファシリティーズの責任者が出てきて会見等で説明すべきです。

前述の記事にある裁決委員の会見(というか囲み取材)だけで納得すると思いますか?

ピンクブーケ事件からの経緯も含めてしっかり説明する義務があります。

 

 

  • ピンクブーケ事件以降の「再発防止」とは何か?

裁決委員の会見では、

「検査済みのものしか販売しないはずが、徹底されていなかった。今後はもっと厳格に注意する。」

とコメントしています。

 

もっと厳格に注意出来るなら、なぜピンクブーケの件があってからしていなかったのか?

JRAJRAファシリティーズも想像力が全く無いと言っていいです。

今まで何をしてきたのか?何もしていないでしょうね。

 

普通の会社、人間であれば一度あった失敗に学んで、もうしないように対策をしますが

ピンクブーケの件は失敗とも思ってないんでしょうね。

 

 

  • レッドランディーニの薬物陽性の原因は?

2019年5月9日、レッドランディーニという馬に禁止薬物の陽性反応があり

管理する石坂正調教師が過怠金30万円の処分を受けました。

レッドランディーニから規制薬物 石坂正調教師に過怠金30万円(東スポWeb) - Yahoo!ニュース

 

しかし、その後石坂正調教師より審査請求がありました。

石坂正調教師が審査請求 レッドランディーニ薬物使用処分(東スポWeb) - Yahoo!ニュース

検出された禁止薬物を獣医師が使用した記録がなかったので、

混入源がわからないということです。

 

この審査請求に対する続報がまだありませんが、

こんなに杜撰な管理をしていたJRAですから、

この事例も同じようにサプリメントではないかと疑いたくなります。

もちろん何の根拠もありませんが、今回の1件があった以上、

レッドランディーニに関してもしっかり調べないといけません。

 

 

  • 馬券は全て返還すべきだったのでは?

またJRAの対応としてまずかったのは、

サプリメント摂取可能性がある馬を全頭除外にしたのは致し方ないとしても、

これだけ大量の除外、さらにJRAの過失によるものですから

馬券は除外分だけでなく全レース一旦返還するのが筋ではないですか?

除外により展開が変わると考えれば全く違う馬券を買うと思います。

ファンをなめているなと感じました。

 

 

 

・最後に

今回の1件は競馬の信頼が損なわれる可能性もある重大な事件です。

この重大性をどれだけJRAが認識しているかわかりませんが、

なあなあにせず、きちんと説明してもらうことを望みます。

三者、場合によっては国による調査も必要でしょう。

今はJRAにとって耳の痛いことも受け入れることが必要です。