RM_horseの競馬コラム

RM_horseの競馬コラム

競馬についてあれこれ書きます。

説明もしなければ責任も取らないJRA

 

禁止薬物が含まれたサプリメントの流通問題、

今のところJRAは何の説明もせずに乗り切ろうとしています。

この問題については先日コラムを書きましたが、

新しい事実が判明したところもあります。

時系列も含めておさらいして、JRAやマスコミ、競馬評論家への意見、提言を書いていきます。

 

先日のコラムはこちらから↓

JRA 禁止薬物摂取疑いに伴う大量除外について - RM_horseの競馬コラム

 

 

・時系列のおさらい

まずは時系列をおさらいしておきましょう。

 

◼︎ 6/14(金)飼料添加物「グリーンカル」から禁止薬物が含まれているので

回収したいという連絡が厩舎に入る。

 

→この連絡は飼料販売業者とのことですが、グリーンカルを取り扱う日本農産工業なのか、

他の商社等なのかは不明です。

 

◼︎厩舎からJRAへ報告され、6/14 16時頃にJRAに報告。

その後競走馬理化学研究所で調べたところ、

グリーンカルから禁止薬物のテオブロミンの検出が確認されたとのこと。

おそらくここから6/15,16の出走馬の中で、摂取の可能性がある馬の調査が入ったことでしょう。

 

◼︎6/15 6時頃、禁止薬物摂取の可能性が否定できない156頭の競走除外が発表される。

 

→仮に不確定要素があり、最速での発表がこの時刻だったとしても

夜間の馬券発売は中止にすることは出来たはず。

後で該当馬を含む馬券を返還すればいいと考えていたのでしょう。

しかし除外馬だけでなく、頭数が減ったことによるレース展開への影響を考慮すれば

全馬券返還、というよりも発売しないのが筋です。

   

◾︎6/15 12時頃、JRAの裁決委員が競馬場で会見を開き経緯を説明。

その記事はこちらから↓

禁止薬物問題でJRAが会見「検査済みのものしか販売しないはずが、徹底されていなかった」(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース

 

→メーカーに責任を押し付ける印象があります。これについては下記に記します。

 

◾︎開催が終了した6/16、除外馬の6/22,23の自己条件での優先出走権付与を発表。

あまりにも短く、何の救済措置にもならない馬も多いなと思っていたら、

その後6/18に優先出走権は2ヶ月に延長されました。

 

→除外馬は再調整してレースに臨めますが、それ以外の馬が除外されるケースが

出てくるでしょう。影響は多岐にわたります。

 

そして、今日までJRAからのプレスリリースはありません。

 

JRAを監督する農林水産省が原因究明と再発防止策を

早急にまとめるように通達したという記事はありましたので、

農林水産省、JRAに禁止薬物問題の原因究明と再発防止策指示(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース

このまま何も発表せずに終わることはありませんが、

2週間以上経って何もお知らせしないというのは不誠実です。

普段公正競馬を口すっぱく言っているくせに、自分のことになると動きが遅く、連絡も無し。

他人に厳しく自分に甘い典型的なケースですね。

 

 

・悪いのは誰か?

本件、JRAが100%悪いです。

なぜなら管理しているのはJRAだからです。

責任は全てJRAが負うべきです。

 

未検査のサプリメントを流通させた日本農産工業を責める声が多いようですが、

確かにこの会社に問題がなかったかといえば、そうではありません。

ですが、管理できなかったのはJRAです。現場に責任をかぶせるべきではありません。

 

禁止薬物問題でJRAと製造会社に食い違い…日本農産工業、検査クリア製品と同一の扱いにしていた (スポーツ報知) - Yahoo!ニュース

 

上の記事によれば、本件の未検査ロットを昨年12月から流通させていたようで、

薬物検査を依頼したのは今年4月になってから。

これだけ見るとメーカーがずさんな管理をしたからJRAは被害者だと思う人もいますが

メーカーだってバカではありません。

こんな危険な橋を渡らなくてもやっていけるならそうしたいのです。

 

ここからは私の想像ですが、世の中の不祥事の構図は大抵こんな感じです。

 

生産しても検査をクリアするまで流通できない。

検査が迅速に終わればいいですが、品質管理において

そのロットに異物が含まれていないことが確からしいとする検定をするには

それなりのサンプリング数を必要としますので、手間がかかります。

もしかしたら費用もメーカー持ちかもしれません。

検査が終わらなければ、ずっと在庫を抱えることになります。

在庫を保管しておくのもタダではありません。

製造業において在庫を多く抱えるのは避けたい事例なのです。

 

そんな状況でどうしようかと考えた時のある種の“知恵”が

同じ配合で同じ製造工程なら違う窯で製造しても以前と同じロット

という常識からは離れた解釈をすることなのだと思います。

 

もしJRA側が検査体制、在庫の保証などをきちんとしていれば

こんなことにはならないのではないですか?

なのにもかかわらず、何かあった時は現場に責任を丸投げです。

これでメーカーに責任を厳しく追及するのなら、

それ相応の金銭をメーカーに最初から払っておくべきです。

 

不祥事があった時、大抵責任を追及されるのは下請けや現場にいる従業員個人です。

下の記事もメーカーへの批判ばかりです。

今年4月検査の予定が「昨年12月」から販売……|GJ

混入が発覚した際、何故最初にJRAに報告しなかったのか|GJ

高い検査能力と旧態依然の世界観…JRA薬物検出: 日本経済新聞

 

もちろん、メーカーが悪くないとは言いません。

しかし責任者というのはその名の通り責任を負うものなのです。

JRAは責任から逃げています。

金を持つものは、責任も持つべきなのです。

 

そしてマスコミも1番の責任者に説明を求めることがあまりにも少ないと感じます。

トレセンから締め出されることを恐れているのでしょう。

JRAの理事が出てきて会見するべきですが、それも求める様子もありませんし、

示し合わせたかのように本件に関する記事は見かけなくなりました。

そんなことでジャーナリズムと呼べるのでしょうか?

読者や競馬ファンではなく、JRAに身体が向いているのでしょうね。

 

 

事件発生の段階で、こうなることは想像していましたが、

いざそうなると、やはりがっかりです。

JRAやマスコミに誠実な対応を期待する方が無理でした。

わかりきっていたことでしたが。

 

 

馬券の買い方を変えます

 

ブログを始めて3ヶ月くらい経ちます。

これまで週末にJRAの重賞のみ予想してきましたが

あまりにも的中することが少ないです。

 

その1番の理由は、私の予想が見当違いということもありますが、

それに加えて3連単フォーメーションと3連複ボックスしか

買っていないことが大きいような気がします。

 

このブログは私自身の備忘録が目的であり、

有料予想やアフィリエイト等のお金稼ぎもしていません。

さらにこのブログを見ている人はかなり少ないです。

なので買い目がいくら外れようとも特に問題はありません。

 

ですが、それでもあまりに当たらない予想を垂れ流すのはどうかと思い

少し的中も意識した買い方をしたいと思います。

そもそも普段の平場のレースは単勝馬連、ワイドを中心に購入しています。

これまでの重賞予想も3連単や3連複にしているから外れているものの、

馬連なら的中している例は多いです。

 

なので買い方を変えていこうと思います。

 

 

・今後の馬券の買い方

今後は以下のように買い目を設定したいと思います。

 

  • 本命や対抗を軸にした、馬連もしくはワイドを購入する。

今までは3連単のおさえとして3連複を購入していましたが、

今後は馬連もしくはワイドに切り替えます。

ただし、ボックスではなく軸流しにします。

これは本命や対抗を選ぶ時に、今までより一層

馬券内に入る馬を選ぶことを意識することも見込んでいます。

 

例えば、◎、◯、▲、△、△、△と6頭選んだのであれば

・◎ー◯、▲、△、△、△

・◯ー▲、△、△、△

といったような買い目です。

 

出走頭数やオッズによって2段目は買わなかったりすると思います。

基本は馬連で、ワイドは買い目が人気薄ばかりの時だけにします。

 

また、その時の気分によっては単勝も検討します。

 

  • 3連単は今まで通り購入する。

やはり重賞はお祭りですので、3連単は買いたいです。

高額払い戻しの夢は常に持っています。

今後も外し続けるとは思いますが、懲りずに3連単を買い続けます。

 

  • 買い目に入れる頭数は、出走頭数の1/3程度とし、最大6頭とする。

これまでも心がけていたことではありますが、買い目の頭数は絞ります。

これは個人的な好き嫌いですが、印をたくさんつけることは好きではありません。

そして、出走頭数によって印をつける頭数も変えるべきと思っています。

よく競馬新聞で8頭立てで7頭とか、場合によっては全て印が付いていたりしますが、

それは既に予想ではなく、あまりにも恥ずかしいと思います。

 

 

 

・絶対にやらないこと

今までもやっていませんが、今後もこれだけはやりませんというのを宣言します。

 

  • 買い目を書かないこと、毎回どんな馬券種でも買うこと

必ず馬券の買い目は書きます。競馬予想は◎や◯等の印だけ書くものがほとんどですが

それでは後出しジャンケンし放題です。

あとから◎→△で馬単的中とか、◎→△→△で3連単的中とか、恥ずかしくないのかなと思っています。

なんでも言いたい放題ですよね。

もっとひどい場合はちょっと人気薄の◎が3着で複勝的中とかもあります。

このブログはちゃんと買い目を明記して、それに合致した場合のみ的中とします。

 

買い目を指定している場合でも、単勝馬連、3連複、3連単といったように

何でもかんでも書いている人も見受けられますが、

私の場合はエア馬券ではなくきちんと購入しますので、

お財布に優しい点数にします。

 

ここからは世の競馬予想への文句ですが、

買い目を公表せずに後出しで的中と言っている人に、

本当に馬券買ってますか?と問いたいです。

 

例えば結果次第で様々な馬券種で的中報告をするということは、

ほとんどの馬券種をいろんな組み合わせで購入していることになりますよね?

馬連馬単も3連複も3連単も購入しているんですか?

買い目が多すぎてリスクが高すぎますし、そんな中で馬連だけ的中してもトリガミです。

トリガミにならないように金額配分をしていたら、

購入金額がかなり嵩み、もっとリスクが高いです。

普通の人はそんなにたくさん買えません。

 

私はきちんと買い目も記入して、後出しジャンケンはしません。

 

  • 予想の有料化

私の予想にそんな価値はありませんが、何があっても有料予想はしません。

有料予想への見解はいつか別途書きますが、基本的に買う価値はありません。

皆さんも有料予想は買わないようにしましょう。

 

 

 

 

 

CBC賞予想

 

夏の中京開幕週の重賞は短距離戦です。

2016年にレッドファルクスが勝ち、その後スプリンターズSを制したように

スプリンターズSへの前哨戦としても注目です。

 

 

・コース解説

競馬ラボさんのコース解説です。

 

f:id:RM_horse:20190629213101g:image

出典:競馬ラボ様

中京競馬場 芝1200m | 全競馬場コースデータ | 競馬ラボ

 

 

中京は向正面から3,4コーナーを回って直線を向くまで

なだらかに下ります。その後残り100mまで下った分登りますが

阪神や中山のゴール前の急坂とは少し異なります。

かといって京都のような平坦ではないので

間を取ったような性質といえるでしょう。

 

 

 

・予想のポイント

CBC賞は開幕週の短距離重賞ながらも意外と差しが効きます

ここ5年の勝ち馬は全て差し追い込みによるものです。

1着には末脚を使える馬を選びたいです。

1200mスプリント戦ですので、末脚はペースが速くなっても使えないといけません。

 

かといって逃げ先行馬を無視するわけにはいきません

必ず2着あるいは3着に1頭は絡みます。

 

単純ですが、ポイントはこれだけです。

 

 

 

・印と買い目

◎レッドアンシェル

前走で1200mの適性を示しました。

スローペースではありましたが、ペースが速くなっても

しっかりと脚を伸ばせるタイプです。

重賞でも勝ち負けだと思います。

 

○アレスバローズ

昨年の勝ち馬です。斤量は昨年から3.5kg増えますが、

他に末脚が魅力な馬も少ないので重めの印にしています。

 

▲グランドボヌール

逃げ先行からはこの馬を指名します。

中京は3戦3勝と得意中の得意。

メンバーを見ても逃げが叶いそうです。

上位に粘れることが濃厚と見ています。

 

△ショウナンアンセム

前走の高松宮記念は後ろ目のポジションから内から伸びて3着。

G1で3着で差しを見せたのでポイントと合致しますがちょっと印は落とします。

高松宮記念はノーマークであまりに綺麗に決まりすぎたきらいがあります。

前走ほどスムーズ内をつけないでしょうし、外に出すとすれば内枠が仇になります。

そのため印はこの辺りになります。

 

△ラベンダーヴァレイ

なんといっても51kgは魅力。準オープンをなかなか突破できないですが

オープンクラスの力は持っているでしょう。

中1週と間隔が詰まっているのは懸念されますが、裏を返せば自信の表れかもしれません。

 

 

※買い目

4.9 ー 2.4.9.10 ー 1

4.9 ー 1 ー 2.4.9.10

 

  • 3連複ボックス

1.2.4.9.10

                                     計 22 点

 

 

 

・危険な人気馬

3着以内が怪しい危険な人気馬を紹介します。

 

  • セイウンコウセイ

もともと休み明けはいまいちな馬。さらに斤量58kgというのは酷。

高松宮記念で好走したため人気は上がりそうですが厳しいと思います。

 

  • アウィルアウェイ

3歳馬で斤量51kgは魅力ですが、3月から4戦目で疲労が懸念されます。

さらに前走は3着になりましたが、2歳時の好走はスローペースの瞬発力勝負によるもの。

古馬に混じっての重賞では厳しいと思います。

 

 

 

 

ラジオNIKKEI賞予想 〜大荒れの予感〜

 

あまり好きな言い方ではないですが、いわゆる残念ダービー。

その名に似合わず近年は活躍馬を輩出していますので侮れません。

 

・コース解説

競馬ラボさんのコース解説です。

 

f:id:RM_horse:20190629212723g:image

出典:競馬ラボ様

福島競馬場 芝1800m | 全競馬場コースデータ | 競馬ラボ

 

ローカルらしく小回りのコース。

1800mながらも1周するのでテクニカルなコースと言えます。

そのため直線での速さよりも、1周通じてスムーズに走る上手さが大事でしょうか?

 

例えば昨年の勝ち馬はメイショウテッコンですが、2着は後の菊花賞馬フィエールマンです。

フィエールマンは現役最強ステイヤーながらも、

菊花賞は超スローペースの瞬発力勝負を制したように速さも特徴的な馬。

そんなフィエールマンが斤量が2kg重いメイショウテッコンを差し切れないのがこのコースなのです。

 

 

 

・予想のポイント

コース解説でも記したように、福島1800mは速さよりも上手さが要求されます。

具体的に言うならば前半スローペースでの瞬発力勝負で勝ちあがった馬は割引です。

もっと言えば東京のワンターンで好走する馬も割引です。

過去の傾向を見ても、東京で上がり最速を出せるような人気馬が

馬券外になっていることが多いです。

 

では、どういう馬を選ぶか?

それは1周コースで好成績をあげている馬がいいでしょう。

上がりが使えていればさらにいいです。

 

そして、今回は逃げ馬が多いのでペースが速くなることが予想されます。

なのでスローペースでなくても上位に来れそうな馬も評価を上げたいです。

 

 

・印と買い目

 

◎ギルマ

前走中山1800mの山藤賞を勝利。未勝利戦も小倉1800mで勝ち上がりと

1周の1800mが得意なようです。

斤量も前走56kgから53kgに減るのも魅力。

さらに最内枠を引きました。

ローテも無理にダービーは目指していないのも好感です。

 

○アドマイヤスコール

2走前の水仙賞の差し切り勝ちが好内容。

ペースも決してスローではありませんでした。

前走は重賞で失速してしまいましたが、

2走前のパフォーマンスが出せれば勝ち負けもあるのではないでしょうか?

 

▲ブレイキングドーン

徐々に状態を上げてきていると思います。

キレよりもジリジリと差を詰めるタイプで、

後ろから早めに動いてもバテにくいと思います。

 

マイネルサーパス

2歳時に同じ福島1800mのきんもくせい特別を勝っています。

この時の2着は後のきさらぎ賞勝ち馬のダノンチェイサーですから

決して低レベルではないです。

プリンシバルS、ダービーと連闘してからの立て直しには不安がありますが

コース適性は高そうです。

 

サヴォワールエメ

逃げ馬がたくさんいるのですが、2,3着に食い込むならこの馬と考えています。

スローペースながらも阪神2000mを逃げ切った実績があり、

前走の白百合Sは0.3秒差5着ですが、そこから斤量3kg減の51kgで臨めます。

最軽量馬が逃げたときの粘りは想定しておきます。

 

 

※買い目

1.16 ー 1.2.8.16 ー 14

1.16 ー 14 ー 1.2.8.16

 

  • 3連複ボックス

1.2.8.14.16

                                  計 22 点

 

 

人気馬総崩れの大荒れを期待しています。

 

 

好きな馬はノンコノユメ

 

私の好きな馬はノンコノユメです。

 

競馬にそこまでハマった人でなければ、馬券関係なく馬が好きになる感覚はわからないことでしょう。

 

しかし、馬も生き物です。

馬券だけではない魅力もつまっています。

今回、この馬のことを書くことで競馬の魅力を伝えられれば幸いです。

 

 

・生い立ち

ノンコノユメが好きな理由を書く前に、まずはノンコノユメがどんな馬か

詳しく記していきます。

 

ノンコノユメは父トワイニング、母ノンコという血統です。

ノンコノユメの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

 

ノンコという可愛らしい名前は母から来ています。

そのため、女の子と勘違いされますが、男の子です。(現在はせん馬

ちなみにノンコという名前は、馬主さんのご息女の愛称だそうです。

ノンコは活躍を期待されていたようですが、重賞は勝てず引退となります。

ノンコはお母さんとなり、生まれた馬に

ノンコが叶えられなかったビッグレースを勝利する夢を託して

ノンコノユメと名付けられました。

 

 

 

・デビューから3歳ダートの頂点に立つまで

ノンコノユメは2歳の秋、2014年11月23日の東京6R ダート1600mでデビューします。

このデビュー戦を後方からの豪快な差し切りで勝利します。

実はこのレースをたまたまWINSで観戦していて、その豪快さを鮮明に覚えていました。

当時はまだ競馬を始めたばかりで、月に1回程度しか競馬を見ていませんでした。

だからこそ覚えていたのだと思います。

 

その後明け3歳となり、500万下の条件戦をデビューから4戦目で勝ち上がり

(このあたりはリアルタイムで見ていませんでした・・・)、

オープン競走の伏竜ステークスに挑戦します。

このレースは5着に敗れてしまいました。

ここまではデビューから5戦2勝とトップとは言えない実績です。

 

しかし転機は次の青竜ステークスでした。

初めて鞍上にルメール騎手を迎えると、ほぼ最後方からの豪快な差し切り勝ち。

オープン馬の仲間入りとなります。

 

続くG3ユニコーンステークスでも末脚が炸裂し連勝。

初めての重賞タイトルを手にしました。

ある意味既にノンコの夢を叶えています。

 

しかしこれだけではありません。

続く3歳ダート王決定戦となる G1ジャパンダートダービーでは

大雨で水が浮いた田んぼのような不良馬場の中、

ノンコノユメの底力が爆発します。

 

 

まさに実況の通り正夢となりました。

1番人気クロスクリーガーが逃げ切りをはかるところに

残り100mでとんでもない加速を見せて豪快な差し切り。

ノンコノユメは見事3歳ダート馬の頂点に立ちます。

 

しかし、これは最強ダート馬を目指す道のりの序章です。

 

 

 

・3歳秋から4歳の夏まで

ジャパンダートダービーを勝ったノンコノユメは少しの休養に入ります。

照準を12月のG1チャンピオンズカップに定めます。

 

前哨戦として選んだレースは11月2週目に実施される武蔵野ステークスでした。

このレース、斤量は別定となっていて

7月にG1を勝ったノンコノユメは3歳馬ながらトップハンデの58kgを背負います。

この斤量はルールといえど不当とも思えるものでした。

なぜ3歳馬が古馬に混じっているのにトップハンデになってしまうのか?

そのため別路線を歩んでいた同じ3歳馬モーニンに人気を譲り

ノンコノユメは2番人気でした。

このころすっかりノンコノユメのファンになっていた私は

「2番人気とは競馬ファンノンコノユメを舐めやがって・・・」

と思っていました。

 

しかしノンコノユメは強かった。

初の古馬との対戦、斤量58kgをもろともせず

先行勢有利な馬場でも差し切り勝ち

一気にチャンピオンズカップの主役候補に躍り出ます。

この頃のダートの勢力は、最終的にG1を通算11勝するコパノリッキー

前年のチャンピオンズカップを制し、G1を10勝するホッコータルマエが2強。

ここにノンコノユメが挑戦する形になりました。

 

そして2015年12月5日、チャンピオンズカップを迎えます。

私も現地で観戦し、勝利を疑いませんでした。

しかし、中団から抜け出したサンビスタを捕らえることはできず、

ノンコノユメは2着となりました。

レース後がっくりと肩を落としたことを覚えています。。

 

その後暮れの東京大賞典はパスし、3歳シーズンを終えました。

明け4歳は前哨戦を挟まずに

2月のG1フェブラリーステークスを目指すことになりました。

ユニコーンステークス武蔵野ステークスを勝っているため東京は得意中の得意。

今度こそ勝利を期待していましたがまたもや2着。

 

さらにかしわ記念コーナリングが苦手なノンコノユメは対応できずに4着。

その後ジャパンダートダービーと同じ大井2000m帝王賞では期待されながらも2着。

これで古馬G1で2着が3回となりました。

頑張ってはいるもののあと一歩で勝利がつかめず、もどかしさを感じました。

 

 

 

・去勢、そして低迷期へ

帝王賞の後、衝撃的なニュースが飛び込んできました。

ノンコノユメ去勢をすることになりました。

気性が荒くなり、人への危害が懸念されるということで苦渋の決断のようです。

しかしそれは種牡馬にはなれないことを意味します。

ノンコノユメの子供が走ることも夢みていた私はショックでした。

 

さらに追い討ちをかけるように、この後長い低迷期に入ります。

勝利はおろか、3着以内に入ることもできません。

この低迷により、ノンコノユメは競走馬の一番脂の乗った時期である

4歳、5歳を未勝利で過ごすことになります。

 

去勢により気性の面は解決したようですが

それは同時に猛烈な末脚で追い込んでくるノンコノユメの闘争心も

削ぎ落としてしまったようでした。

 

ノンコノユメは去勢して終わった」

 

そんな声がよく聞こえてくるようになりました。

競馬新聞の予想欄でノンコノユメに印がつくことは1戦ごとに減っていったのです。

 

 

 

・誰もが驚いた復活劇

ノンコノユメは復活の兆しが明確に見えないまま2018年を迎えました。

2015年、3歳でダート界の主役候補に躍り出たかつての新星は

2年以上勝利がないまま既に6歳となっていました。

 

この年はいつもと違い、1月の根岸ステークスから

フェブラリーステークスを目指すローテーションとなりました。

鞍上もかつての主戦であるルメール騎手から見放され

ここから内田騎手が手綱をとります。

 

しかしこれが転機となりました。

根岸ステークスではかつての豪脚を取り戻し

直線一気のごぼう抜きで見事差し切りました。

実に2年2ヶ月ぶりの久々の勝利となりました。

さらに東京競馬場レコードタイムのおまけ付き。

これは興奮しました。

 

勢いそのままにG1フェブラリーステークスに3度目の挑戦をします。

前走の勝利はフロックと見られていたためか、

根岸ステークスで負かせたサンライズノヴァにも劣る4番人気でレースを迎えます。

 

 

レースはいつも通りの後方のポジションから直線での強襲を狙います。

直線では早め先頭のゴールドドリームとの差をジリジリ詰めます。

残り100mでさらに追い詰め馬体を併せると、

粘るゴールドドリームを交わしたところがゴールでした。

待望の古馬G1、JRA G1初勝利を手にしました。

本当に嬉しかったです。

ウイニングランで歓声に答えるかのように首を上下させる姿は

なんとも誇らしげに感じました。

 

去勢から約1年半、やっとノンコノユメの闘争心が戻ってきたようでした。

 

 

 

・新たな課題と低迷

フェブラリーステークスを勝利した後、明らかに合わないかしわ記念は4着でした。

夏は帝王賞を目指さず休養に充て、秋は盛岡の南部杯から始動します。

しかし、ここから新たな課題が見つかります。

それはスタートです。

後方からの追い込み脚質であるため、元からスタートの良い馬ではありませんでしたが

致命的な大きな出遅れをするようになりました。

この出遅れはその後しばしば見られ、6歳シーズンはフェブラリーステークス以降

3着以内に入ることはありませんでした。

 

2019年に入り、ノンコノユメは7歳とベテランと言われる年齢になりました。

しかしスタートの出遅れは解消せず、

連覇を狙うフェブラリーステークスは13着と大敗。2桁着順は初めてでした。

さらに初めてのドバイ遠征でも大出遅れで10着。

 

このレースの後、ノンコノユメJRAの競走馬登録を抹消され、

地方競馬の大井へ移籍することが発表されました。

 

 

 

・2度目の奇跡の復活

大井の荒山厩舎に移籍したノンコノユメの初戦は帝王賞となりました。

7歳での見限られたかのような地方競馬への移籍。さらに今回はドバイ遠征帰り。

常識的に考えれば通用するはずがありません。

戦前の調教師のコメントも疲れている様子で負荷をかけられなかったとか

歯切れの悪いものばかりでした。

実際に能試でも元JRA所属のエピカリスに1秒以上も離されており、

そのエピカリスもオープン競走で3着に敗退という結果でした。

 

私も応援しつつも、もう引退して休ませてあげてもいいんじゃないかとか

走るならまずは無事にという願いが強かったです。

そんな想いの中、レース当日を迎えます。

 

 

しかし、ノンコノユメは復活します。

ゲートを5分に出ると直線では猛然と追い込み、

勝つことはできなかったものの3着。

2018年のフェブラリーステークス以来、久々の3着以内となりました。

低迷から2度も復活を果たしてくれました。

泣かせてくれます。

この復活は奇跡と言えると思います。

 

7歳ながらも今後のさらなる活躍を期待している現状です。

 

 

 

ノンコノユメの好きなところ

上記の長文を全てお読みいただいた方なら、ノンコノユメの魅力は十分承知と思います。

もうダメかな?と思わせてから復活してくれます。

 

未だに人気の高いかつての名馬の1頭に、オグリキャップがいます。

オグリキャップは引退レースの有馬記念を勝利しましたが、

その前まで大敗続きで、もう終わったと思われていました。

しかし最後と決めた有馬記念では奇跡的な復活を果たして勝利。

30年経った今でも語り草です。

 

それに似た復活を2度も見せてくれたのがノンコノユメです。

決して順調ではないですが、その分復活時の喜びはひとしおです。

 

レースの面では残り100mからの追い抜きが凄まじいです。

特に2018年フェブラリーステークスではゴール前で耳を畳んでいました。

これはいわゆる“ブチギレ”のサイン。

抜いてやるぞこの野郎!ということです。

ゴール板を通過すると耳はいつも通り立ち上がりました。

おそらくノンコノユメはゴールを知っているのでしょう。

ダートレースは追い込みが不利ですが、

それでも最後に差し切る姿は最高にカッコいいです。

 

 

 

・最後に

ノンコノユメへの愛が溢れ、随分と長くなりましたが

皆さんも同じように好きな馬を見つけてみてはいかがでしょうか?

きっと競馬が楽しくなります。

 

 

 

日本人騎手は下手なのか? 〜矢作調教師の問題発言〜

 

宝塚記念リスグラシューの勝利の後、

管理する矢作調教師はBS11での競馬中継のインタビューで

鞍上のレーン騎手を絶賛し、

「日本人騎手にはあの乗り方は出来ない」

といった旨の発言をしたようです。

 

非常に問題のある発言だと思います。

ちょっと許せなかったのでコラムにさせていただきます。

 

 

 

・なぜ発言に問題があるか?

この発言の問題点をまとめます。

 

  • レーン騎手を褒めるために、日本人騎手を下げる必要はない。

素直にレーン騎手は好騎乗だったと言えばいい話なんです。

日本人騎手どうこう言わなくていいのです。

競馬ファンが居酒屋で言うような話を公共の電波を通じて言ってしまっています。

 

 

  • この発言により、日本人騎手へのバッシングが助長しかねない。

JRAで免許を持っているルメール騎手、デムーロ騎手、

短期免許でやってくるレーン騎手やモレイラ騎手やムーア騎手など

現在、外国人騎手の活躍は著しいものがあります。

たしかに彼らの技術は素晴らしく、上位の技術を持っているのだと思います。

(私は騎乗技術に関してど素人なので想像ですが)

ファンも馬券に絡む確率が高いからとこぞって買います。

褒める分には何の問題もありませんが、

条件が違うレースを比べて根拠なく日本人騎手を批判する声を耳にしたことがあります。

 

今回で言えばリスグラシューはかつて武豊騎手が乗っていたので

ユタカであれば勝てなかったなどといったことです。

そんなの実際に今乗ってないので比べようがありません。

以前と今では馬が違うでしょうし、

武豊騎手が乗っていた頃はマイルを中心に出走していました。

 

今回、矢作調教師が冒頭の発言をしたことにより、

日本人騎手に対してのヤジ、ブーイングが助長しかねません。

何故か騎手は結果に対して批判を浴びやすいです。

これは勝ち負けによる競馬ファンの声だけでなく、

馬の悪癖による斜行で騎手に過失がなくても、

騎手が制裁を受けるケースもしばしば見られます。

 

むしろ馬を管理するのは調教師なので、批判の矛先が向いてもおかしくないのですが

調教師があからさまに責められるケースは稀です。

 

つまり矢作調教師は比較的安全な場所から、

心ない競馬ファンの援護射撃をしたと言ってもいいでしょう。

 

 

  • 自分の仕事ぶりを棚に上げている。

そして矢作調教師に言いたいのは

「お前が言うな」

です。

 

はっきり言って今のG1はノーザンファーム天栄およびしがらきの

外厩調整(というよりも仕上げ)によって結果が出ているケースが多数です。

厩舎はレースの2,3週間前くらいに帰厩してきた馬を最後に微調整するだけです。

※乱暴な言い方ではありますが、厩舎で1から仕上げてないだろうということです。

 

もちろん馬房に限りがあり、放牧して回していかないと

やってられないことも理解しています。

しかし、厩舎調整よりも外で調整した方がいいと馬主サイドから認識されているので

外厩調整が流行している面もあるのではないですか?

 

冒頭の矢作調教師の発言を、売り言葉に買い言葉で返すなら

「最近の厩舎はG1を勝てる仕上がりには出来ない」

となりますよ。

 

例えば騎手からそう言われて何も思いませんか?

それと同じことを矢作調教師はテレビで発言したのです。

 

 

 

・日本人騎手は下手なのか?

そしてエントリータイトルにもある日本人騎手は下手なのかどうかですが、

私は馬乗りの技術に関しては素人なので、具体的には明言できませんが

決してそんなことは無いと思います。

 

以前、武豊騎手は「外国人騎手が上手いのではなく、日本に来る外国人騎手が上手い」

と発言していました。

これは短期免許を取得できる条件が、所属国での成績が上位でなければならない

という制度の話が関係しています。

 

JRAは1年中競馬を開催していますが、おそらく世界的には珍しいほうで

オフシーズンに各国のトップクラスの騎手たちが押し寄せます。

賞金も高いですし、何よりも差別なく有力馬に乗せてくれます。

これにより世界選抜戦といった様相になっています。

オールスター戦で押されてしまうのは無理もありません。

 

例えば武豊騎手、川田騎手、福永騎手、戸崎騎手あたりは

外国人騎手と遜色ないか、上回る成績となることもありますが、

海外からはそのクラスの騎手が短期免許を取得してくるのです。

平均値として好成績になるのは当然です。

プロ野球選手が全員大谷翔平になることは無理なように

日本人騎手が皆武豊ばりの実力を持つことは出来ません。

ある程度はこれからも外国人騎手が勝っていくことでしょう。

 

あとは積極性や判断の柔軟性が足りないという人もいますが

そうしたのは歴史的に結果論で騎手を咎めていった

馬主、調教師、マスコミ、ファンにあると思います。

 

例えば松山騎手はアルアインに乗って皐月賞を勝ちましたが、

ダービーで5着以降乗せてもらえませんし、評価も上がってきません。

ところがレーン騎手は断然人気のサートゥルナーリアをダービーで4着に敗れましたが

他の有力馬でG1で勝利したら絶賛です。

 

日本人騎手は1度の失敗(といえるのかも怪しいですが)で鞍上を降ろされますが

外国人騎手は失敗してもたくさん有力馬に乗せてもらえます。

もちろんそれまでの過程は無視出来ませんが、どうも日本人騎手には減点法、外国人騎手には加点法で評価しているように思えます。

そんなことで日本人騎手に積極性が生まれるわけがありません。

 

ただ、日本人騎手もこの現状をしょうがないとせず

変わる努力はしないといけません。

野中騎手や坂井騎手のように海外へ武者修行したり、

藤田菜七子騎手のように地方レースに数多く騎乗して経験を積むことは

現状を打破しようとする姿勢は感じます。

実際に少しずつ成果が出ているようにも思います。

 

 

・最後に

少しだけフォローするならば、矢作調教師は中谷騎手や坂井騎手を

積極的にレースで使っていることを知っています。

本人は日本人騎手への叱咤のつもりかもしれませんが

影響力を考えて欲しかったです。

 

意外と競馬ファンは言動を見ています。

それは共同会見もそうですし、新聞の厩舎コメントも含めてです。

 

競馬界は昔ながらのムラ社会のようですが、そろそろ変わらなければならない時が来ています。

 

 

レース回顧 〜宝塚記念〜

最近レース回顧をサボり気味で申し訳ございません。

G1なのでレース回顧はやっておきます。

 

キセキが少し出負け気味のスタート。

しかし、スタートが良かったアルアインやスティッフェリオはキセキにハナを譲ります。

外からもリスグラシューとスワーヴリチャードが先行し2,3番手につけます。

 

これは意外でした。特にスワーヴリチャードです。

2018年に大阪杯で勝利したイメージで、まくってロングスパートを

仕掛けてくると考えていました。

 

リスグラシューはスタートからの行き足が良かったので

レーン騎手は馬と「ケンカ」せずにそのまま行かせた印象です。

 

1000mの通過は60.0。この日は時計が速かったのでむしろスローよりとも言えます。

4コーナーを通過し直線を向くと、リスグラシューが一気に先頭に躍り出ます。

手応えが全く違うといった感じで、他を寄せ付けません。

結果的には2着キセキに3馬身差をつける圧勝。

3着にはスワーヴリチャードが入りました。

 

リスグラシューは強かったです。ここに来て本格化した印象です。

ハーツクライ産駒が4歳から5歳にかけて本格化するのはジャスタウェイを連想させます。

鞍上のレーン騎手の折り合いを恐れない先行策はお見事でした。

 

私の予想はこちらですが、

上がり3F最速馬が連対することは当たっており、

その候補がマカヒキリスグラシューまで絞れたのはよかったです。

 

しかし、マカヒキは道中ずっとリズムが悪い感じで走っていました。

さらに3着スワーヴリチャードを切ってしまいました。

(個人的にはミルコ・デムーロ騎手のファインプレーだったと思います)

 

また、アルアインが痛恨の4着。

以前に本コラムで北村友一騎手は

良くも悪くもその馬の最も得意な形を重視すると書きました。

今回はそれが仇となった印象です。

キセキがあのスタートであればハナでもよかったのではないかと感じます。

結果論というより、スタートして100mまでずっと行けばいいのにと思ってました。

もしかしたらハナに行けない事情はあるのかもしれませんが。

(例えば物見が激しいとか、ソラを使うとか)

 

これでしばらくJRAのG1はおやすみです。

春の重賞は惜しいものもありましたが、なかなか当たりませんでした。

夏競馬は重賞に関しては苦手意識はないので

これから的中ラッシュと行きたいところです。